【HQ!!】千鳥山出身、烏野の脳VIII【男主】

頭脳派の戦略 ページ18

.




影山「おい力みすぎんなよ、ちょっとのスキも見られてる。」


日向「おっ？おう」



ゲンナリと肩を落とした日向だったが、それにすぐに影山がアドバイスを入れた。さっきまで対抗心バチバチだったのに、意外と冷静らしい。いやすごい顔は怖いけど…。


しかしやはり対抗心はメラメラだったらしく、次のラリーでは自ら西谷にトスを呼び、ライトからキワキワラインショットをお見舞いしていた。チームメイトの顔が死んだのは言わずもがなである。



田中「コイツのハイスペックマジ腹立つわ〜〜〜…！」


菅原「全くです。」



先ほどからゲームは大きく動くこともなく、烏野18対音駒16、点差2点。

日向が打ったサーブはモヒカンの4番、山本に綺麗に上げられる。美しいほどのAパス、やはりこのチームの武器はレシーブだろう。

レシーブがいいからセッターがほとんど動かずに済む、よって最後までトスがどこに上がるか読みづらい。いいチームだ。


しかし現在前衛にいるのは烏野が誇る高身長の月島。メンバーの中でももしかしたら澤村先輩以上の理性タイプで、絶対に本能で動いたりしないタイプ。

あのセッターは頭がいい。ならぶつけるなら頭脳タイプが一番いいだろう。使い方はだいぶ違うが、目には目を歯には歯をだ。


月島が前衛にいるうちはとりあえず安泰だ、止められなくともワンタッチは取れるだろう。



孤爪「レフトだよ。」


月島「！！」



と考えていたのも束の間、月島の足は何故かライトを向いており、トスはレフトへ飛んでいた。ライトのブロック一枚だけではもちろんスパイクで抜かれてしまい、ボールは田中の腕に当たって弾かれた。

何が起きたかわからず、なぜ月島は反応しなかったのだろうかと首を捻る。それほど早いトスでもなかったはずだ、反応なんて十分できた。


すると、隣にいた菅原先輩がポツリとつぶやいた。



菅原「視線…。」



その言葉にハッとする。まさか、視線のフェイク。

それって、それって＿＿＿＿＿



縁下「天野と似すぎじゃない？？」


貴「…自分でも同じこと思ってたからわざわざ言わなくていい……。」



戦い方が僕と丸々一緒じゃないか。もうポジション以外全部一緒だよ。いや同じライトってくくりになるし一緒なのか？？もうどういうことだよ。





.

即席解説役→←音駒の脳

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す