月島蛍 ページ7
あなたと蛍は同い年です。
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『部活お疲れ、ツッキー。』
「ありがと。」
いつも通り蛍くんは素っ気ない返事をする。
最近はずっとそうだ。
いつも山口くんと話している。
だから私は蛍くんに意地悪をしようと企んでいる。
呼び方を変えるだけだけどね。
今日はずっとツッキーって呼んでるんだ〜。
でも、蛍って呼んでと言ってきたのは向こうかだから、少しは堪えてくれるはず!
『ねぇ、ツッキー…「なんで蛍って呼ばないの?…蛍って呼んでよ。」
私の言葉に被せるように発言する。
彼はプイッと横を向いているが見えている耳は真っ赤に染まっていた。
『ツッキーがデレた!』
「うるさい!A。」
『ごめんツッキー!』
珍しい蛍くんを眺めていたその時、
____バリバリバリッ!
『キャッ!』
雷が落ちたようだ。
「雷、怖いの?」
蛍くんがニヤリと笑いながら私に尋ねる。
『こ、怖くなんかないもん。』
ここまで意地悪をしてきたのにここで頼っては意味がないと思い怖いのを我慢する。
「ふーん。じゃあ僕帰るね。」
そう言って蛍くんは立ち上がり、私に背を向けて玄関へ向かう。
『え、なんで…?』
「今日は雷注意報が出てたから君のためにここにいたけど、Aは僕がいなくても平気なんでしょ?」
蛍くん私が怖がってるの知ってて言ってるな!この意地悪男!天邪鬼!ノッポ!メガネ!
心の中で散々罵倒するも今1人になるのは無理だ。
まだ雷の音や雨風の音が鳴り響いている。
『蛍くん、ごめんなさい…!謝るから、まだ傍にいて!』
私は蛍くんに後ろから抱きつく。
蛍くんは「はぁ…」とため息をつき、正面を向き私の頭を撫でる。
「なんで名前で呼んでくれなかったの?」
私は本当のことを言うか言わないか頭の中をぐるぐるさせていた。
でも、蛍くんに嘘は通じないという考えに至り、結局正直に言うことにした。
『それは…蛍くんが山口くんとばっかり話して私と話してくれなかったから。山口くんの真似してました…。』
暫く反応が無かったので恐る恐る顔をあげると口元に手を当て、耳まで真っ赤になった蛍くんの顔があった。
「ちょっと、見ないでくれる?あと、それ反則だから。そんな可愛いことで悩まないでよ。ほんっとAといると調子狂う。」
そう言い残してさっきよりも強く抱きしめてくれた。
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ゆずもち(プロフ) - リクエストありがとうございます!順番に書いていくので少々お待ちくださいm(_ _)m (2021年8月1日 23時) (レス) id: 6380d3aa79 (このIDを非表示/違反報告)
モカ - 初めまして!リクエストしてもいいでしょうか?できれば白布くんと国見くんを書いていただきたいです!できればお願いします…! (2021年8月1日 17時) (レス) id: e2903ce2d2 (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - 初めまして!リクエスト失礼します。北さん、宮兄弟、ツム、サム、スナリンをできたらでいいので書いて頂きたいです…リクエスト多くてすみません…本当に書けたらでいいし無理だったら書かなくていいので! (2021年7月27日 21時) (レス) id: d04dfe50cf (このIDを非表示/違反報告)
Hanon - ありがとうございます!!!!!!!!!!(涙涙涙)よかったですめっちゃリクエストしてるから引かれてたらどうしようみたいな感じでした!!!!!!よかったです!!!!!!!!ありがとうございます!!!!!!お言葉に甘えて瀬見さんお願いしたいです…!ゆっくりでいいので!お願いします (2021年6月28日 21時) (レス) id: 2d978a239f (このIDを非表示/違反報告)
ゆずもち(プロフ) - Hanonさん» リクエストありがとうございます!リクエストくると嬉しくてモチベ上がるのでバンバンお願いします!笑 (2021年6月12日 15時) (レス) id: 6380d3aa79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆずもち | 作成日時:2021年3月17日 10時