とある科学のヒーローアカデミア (ページ10)

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十話「生きる目的」ページ10

Aは目を瞑る。そして、タンスの引き出しを開けるように、沢山のことを知った。

　白髪の少年、一方通行によって１万31回の戦闘の記録と死亡。
　そして、16209号……すなわちAと一緒にいた記録。

「はは……こんな事が起きてたなんて」

「驚きましたか？とミサカはミサカ16209号への確認を行います」

「大丈夫です……。それにしても、僕の処遇はどうなるんだろうかね」

「Aは死亡と処理されています。実験等も実行不可能として凍結されています。あなたが生きている事を知っているのは私達を除けば片手で数える事ができます。とミサカは片手で4人人である事を説明します」

「つまり……自由ってこと？」

「そうなります、とミサカは答えます」

　Aは困る。今後、どうしようかとどう生きていこうと。
　Aは自ら選択する意思は育てておらず、常に研究員の指示に従っており、体は15歳だが15歳なら誰しも持っているものを持っていない。

「……あなたの悩みは理解しました。では、新たな目標が生まれるまで16209号の夢を追ってみてはどうでしょうか、とミサカは提案します」

『ヒーローになりたい』

「いいのかな、そんなの……」

「かまいません。これからはあなたが決める事です。なぜなら自由なのですから、とミサカはドヤ顔で語ります」

「分かった。そうさせてもらうよ」

「では、私が自立できるように女性のいろはをお教えします、とミサカは先生の気分になって語ります」