十七話「闘い」 ページ17
その後、受験生達は別れ各自の会場の待機場所で指示があるまで待機している。
「おい、あれ……常盤台の」
「うそ……なんでいるの」
そんな中、Aは空を見上げていた。寝起きで頭が回らないのだ。
「はいスタート！」
突然、上から声がする。上を見ると、説明をしていた人だった。
「実戦にカウントダウンなんてないだよ！さぁ走れ走れ！さいは投げられてるぞ！」
その一言で、試験が始まった。
「あれ？みんなは…？とAは周りを見渡しで誰もいないことに気がつきます……っぁぁああ！？始まってるぅぅぅー！！」
Aは急いで受験生を追いかける。
舞台は模擬的に作られた街でハリボテとかではなく、しっかりとした建物が所狭しと建てられている。中にも装飾が施されており、まるで人だけが居なくなったかのように思わされる。
「さて、敵は機械だから……相性はとてもいい！とAは勝利を確信します！」
Aはビルの屋上を見渡して周りを見渡す。見つけては倒すを繰り返していた。
その途中で、仮想敵に襲われている受験生がいた。
「ッッッッ！！いてぇぇ！」
「大丈夫ですか？と、Aはおせっかいをかけます」
機械に触れ電気を流し、無力化させた後に受験生の元に駆け寄る。
「傷さえなければ！！」
「分かりました、とAは治癒を開始します」
Aが能力開発によって手に入れた能力であり、先程まで使っていた発電系能力はミサカが持っていた能力であり、Aは二つの能力を使える事になる。
「っっぅあ……」
Aは数秒ほど目の前の景色が歪むのを感じた。吐き気を抑えて、何とか“それ”を凌いだ。そして、受験生の治療を開始した。
「ーー痛みがない？治ったのか？？」
「はい、とAは報告します」
その後、Aは他の受験生を癒す事に尽力する。
これは、2つの“自分だけの現実”を持っていて、それを切り替える際に多分な負担を脳が背負うからだ。一日に、切り替えは2回が限界であるとAは身をもって知っている。それを超えると、体が動かなくなり、三日ほど意識を失う事になる。
そんな中、試験は終盤になる。
残り時間を告げるアナウンスとともに、轟音が町中に木霊する。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：プディング | 作成日時：2020年4月15日 18時
