トリップしたら被害者役だった件について説明求む【名探偵コナン】

許す代わりに ページ31

ー


｢どうぞ。ハムサンドとココアです｣

『……ありがとうございます』


｢ふふっ、まだ不貞腐れているんですか？｣

『そ、そんなことないです。あんなことで不貞腐れるほど子供じゃないので』



その反応が子供だわ。
いや、分かっちゃいるんだけどね？

だってあんなに爆笑されたらちょっと不貞腐れたくもなるでしょ？



｢それはそれは……『子供じゃない』女性に対して失礼でしたね｣

『安室さん……楽しんでませんか？』



安室さんってこんなにドSキャラだったか？

降谷さんの方はどっちかって言うとSっぽいけど……安室さんは好青年設定では？


……気を許してくれてるってんなら嬉しいことだけども、会ったばかりの小娘に絆されるようなお人だったろうか、この人。

いや、嬉しいけど！今のこの状況最高に楽しいけど！！



『……安室さん、私怒ってます』

｢ええ、そうですね……どうしたら許してくれますか？｣


やっぱり安室さんは楽しそうである。
いいけどさ。




『……肩』

｢え？｣

『……肩を揉ませてください』




｢……え？｣




あれもしかして変人だと思われた？
肩フェチな変人だと思われた？


違うんですよ！！
だって安室さん若干疲れた顔してたし、私の拉致事件でも警察の方で仕事あっただろうし、組織の方にも行ってただろうし……。


……安室さんに触りたいっていう下心もなくはないけど！！だって仕方ないやんファンなんだから！！

てか私いつも安室さんと接するとき下心満載だな。



うあああああ違うんだ！！

私はただ！安室さんのためになにか出来るのであればファンとしてとても嬉しいことであるからして……ああああああ。



……一旦落ち着こう。


ちなみにこれ考えてる数秒の間、表情を崩してない私天才だと思うの。




『だから、あのですね……肩を揉ませてください』


安室さんはポカンと口を開けて驚いている。

そんなに間抜けな顔を晒してよろしいんですか。とっても可愛いです。



｢い、いや、構いませんけど……どうしてですか？｣



『ちょっと疲れてるように見えたので……っていうのは口実で、私もう何年も誰かの肩を揉むなんてしてなくて。だから、やらせてください』


この世界では両親は事故で死んだ設定に切り替わっているから、それを利用するというずるい考えである。

いや、ゲスいとか言わんといて。

……何年も誰かの肩を揉んだりしてないのは本当だしさ！！

ありがとう→←笑いすぎ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す