お願い事 ページ27
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私がそれを口にすると、沖矢さんは驚いたような顔をした。
『私の代わりにお礼を言っておいてほしいんです』
「そんなことでいいのなら構いませんが……どなたにですか?」
ニッと笑って沖矢さんを見据える。
『私を助けてくれた、スナイパーさんに!』
沖矢さんは驚いてさっきよりさらに目を見開いた。
あの、ちょっと怖いです。
「……スナイパー?」
『はい。私が拉致られて殺されそうになった時、誰かがその人の拳銃を撃ち抜いてくれて。
おかげで体に穴があくこともなく、生きてるんですよー』
だから伝えといてください、と言葉を繋げる。
『助けてくれてありがとうございました、嬉しかったです。って』
すると沖矢さんはふっと笑って言った。
「ええ、伝えておきましょう」
その表情を見て、このお願いにしてよかったなーと思った。
この先、この人が赤井秀一として私の前に現れることがないかもしれない。
だから、助けてもらったお礼をいう機会がなかったのだ。命を救ってもらったというのに。
よかったー、本人に伝えられて!
ありがとうございますと沖矢さんに言うと、「いいえ」と笑って返された。
その顔が、沖矢昴としてのものではないように見えて、ちょっと嬉しかった。
その後、食器の片付けを手伝ってから、工藤邸を出た。
ふむ、このあとどうしようかな。
宛もなく歩いていると、大きなショッピングモールが目に入った。
……よし、事件に巻き込まれる前に帰ろう。
一応今日退院したばかりなんだよこっちは。
『ただーいまー』
「おう……おかえり……」
『うおっ!?』
玄関で兄さんが倒れてた。
死んでるかと思ってビクッたわ。
いや、神様に生きるとか死ぬとかの概念があるかも不明だけど。
『な、何があったって言うんだい……』
とりあえずリビングのソファまで移動してもらって、私は近くの椅子に座った。
「上司に怒られた」
『サラリーマンかよ』
突っ込んでしまうのも仕方ないと思う。
だって上司て。神様が上司て。
『もしかして、私が拉致された事件の記事を消したりしたから?』
それのせいでだいぶ困ったんだぞ。
「いや、それもあるけどな」
『他にもあんの!?』
大丈夫かなこの人……。
それにしても、他になんかあったっけ?
「勝手にこっちに降りてたから。しかも生活してるし」
いやいや、
『許可とってなかったんかいぃ……』
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月10日 20時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
まよねーず(プロフ) - あたしもトマト嫌いです!!あのプチュってやつが吐きそうなくらい嫌いです! (2021年3月15日 22時) (レス) id: 0c87d4cd17 (このIDを非表示/違反報告)
モダル(プロフ) - 受験頑張ってください(*´∇`*)のんびり待ってます(о´∀`о) (2018年9月23日 19時) (レス) id: 3db237cdcd (このIDを非表示/違反報告)
a-tonak(プロフ) - 焦らずゆっくりで大丈夫ですよ(*´∇`*) (2018年9月23日 7時) (レス) id: f2764d3978 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ゆっくり書いてください焦らずゆっくり(´・ω・`) (2018年9月22日 20時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月葉ゆう | 作成日時:2017年8月21日 17時