トリップしたら被害者役だった件について説明求む【名探偵コナン】

退院 ページ22

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その後、安室さんは事件の話をもう少しだけ聞いてから帰っていった。


あ、連絡先いただきました。何かあったらすぐに連絡してくださいってやけに必死に言われたよ。

そんなに危なっかしいか私は。


医者の話ではすぐに退院出来るらしいので、近いうちにまたポアロに行きますね、と言えば笑って頷いてくれた。




……すごい、安室さんと仲良くなっちまったよ。

いや待て、そう思ってるのは私だけじゃないのか？


前の世界で読んだ夢小説を思い出せ。
実は私のことを怪しんで調べようとしてるとか……。






やーめた。

仲良くなれて嬉しいんだから、本当だって思うことにしよ。

ポジティブにいこーぜ。


ポアロ行ったら何食べようかな。
安室さんと話せるかな。


『ふふふっ』と不気味に笑いながらベッドに潜り込んだ。




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『うわ、外の空気めっちゃ美味しい』


もぐもぐしてる訳じゃないよ？
スーハースーハーしてるのよ？


……それもそれでなんか嫌だな。



本当は兄さんが迎えに来てくれるはずだったけど、なんか用事ができたとかで消えた。スーって。

たぶん神様の方の用事かな。うん。




やっと退院出来たんだからこのまま家に帰るのはなんだか勿体ないので、ぶらぶらすることにした。


せっかく良い天気だし、今日は土曜日だしね。



『どこ行こうかなー』


｢おや、Aさん？｣



……聞かなかったことにしていいかな？

分かるよこの声沖矢さんでしょ！！！


朝っぱらから病院の前にいるとか絶対おかしいですよね絶対待ち伏せしてましたよね！！

そして知ってるんだよ隣にいるのは死神くんですね！！！



『き、奇遇ですね』

｢ええ、奇遇ですね。
そうだ、Aさんもどうですか？これからコナン君とお茶にするところなんです｣


｢Aお姉さんも行こうよ！｣



朝からお茶ですかそうですか。

朝ごはん食べたばっかりでしょ！



『私、ちょっとこれから行かなきゃいけない所があって……』


｢あれー？でもさっき『どこ行こうかなー』って言ってたよね？行き先決まってないんじゃないの？｣



『……仰る通りでございます』


ちくしょうどうしてこんなことに。

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