病院にて ページ19
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「おそらく、警察を呼んだのは赤井……沖矢昴だろうな。たまたま居合わせたのかは知らないが。
で、俺は神的な能力で赤井が男を狙ってんのを知って、屈めって指示出したわけ。いやー、警察に紛れんの大変だった」
神的な能力便利だなおい。
というか神的なってなんだよ。
警察に紛れたっていう方は突っ込まない。高校生の怪盗さんでも出来るんだからそりゃ神様にも出来るわ。
『てことは沖矢さんに今回の事件のこと知られたわけだよね?』
「そうだな。まぁ、沖矢昴だけじゃないが」
『え、それってどういう……』
ガラッと病室の扉が開く。
そこから顔を覗かせたのは……今回の事件の原因とも言えるお方、トリプルフェイス安室でした。
トリプルフェイス安室ってなんか芸名みたいだな。
「Aさん!無事でしたか!!」
よかったーっと脱力する安室さんに驚きを隠せない。
え、なんでこの人知ってるんです??
兄さんのほうを見ると、なにやら口パクで伝えてきた。
え、い、あ、う?……ああ、警察、か。
私が拉致されてた部屋は大きかったし、最上階って言い方からもアジトが大きかったことが分かる。
それにあの男の慣れた動き。結構大きな組織だったんだろう。
なるほど、公安まで話が行っちゃったわけか。
「風の噂でAさんが事件に巻き込まれたと聞いて、様子を見に来たんです。無事でよかった」
風の噂、ねぇ……。
あくまで正体を教える気はないんですね。
うんうん、いいのよ。
『わざわざありがとうございます。安室さん。
見ての通り、元気ですよ!』
そう言って笑ってみせると、安室さんも微笑んでくれた。
天使か。
「……んじゃ、俺はそろそろ行くわ。
安室さん?だっけ。時間空いてたらAの話し相手にでもなってやって」
え、ちょ、お兄様ァァアアア!!!
なんて恐れ多いことを!トリプルフェイスだぞ?忙しいに決まってるじゃないか!!
「Aさんのお兄さんでしょうか?
僕でよければもう少しここにいますね」
「おう、よろしく」
『えっ、ちょ、ま』
目の前で交わされる会話についていけない。
え、え、しかもここ個室。病人私オンリー。
なにこの少女漫画みたいな展開。え?二次元だからって何でも許されると思うなよ?
そんな私の心情に構わず、兄さんは「じゃ、また明日来るな」と言って出ていってしまった。
畜生後で覚えてろ。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月10日 20時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
まよねーず(プロフ) - あたしもトマト嫌いです!!あのプチュってやつが吐きそうなくらい嫌いです! (2021年3月15日 22時) (レス) id: 0c87d4cd17 (このIDを非表示/違反報告)
モダル(プロフ) - 受験頑張ってください(*´∇`*)のんびり待ってます(о´∀`о) (2018年9月23日 19時) (レス) id: 3db237cdcd (このIDを非表示/違反報告)
a-tonak(プロフ) - 焦らずゆっくりで大丈夫ですよ(*´∇`*) (2018年9月23日 7時) (レス) id: f2764d3978 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ゆっくり書いてください焦らずゆっくり(´・ω・`) (2018年9月22日 20時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月葉ゆう | 作成日時:2017年8月21日 17時