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ep.13 ページ27

ふわりと一瞬唇に感触を感じる。



「痛くない?」

風を感じて目を開けると

視界一面に隼の顔。


近過ぎてドキッとする。


『分かんない…』


一瞬過ぎて正直よく分からなかった。

でもドキドキは止まらない。




ぽーっとしてると

また隼の顔が近づいて来て…


隼の瞳、いつもと違う。

“男”の目だ。



『隼、無表情になってるよ?』

照れ隠しの私の言葉は

すぐに隼の唇に塞がれて…


今度はさっきよりも長く、強く

押し付けられる。


私、隼とキスしてる…


トクントクンと

鳴り響いてくる幸せな鼓動。




唇が離れて、また目が合って

覗き込む隼と視線がぶつかって


『ふふ』

「何で笑うんだよ?」

『だって、なんか恥ずかしい』

「俺だって」


お互いのおでこをくっつけて、2人で笑い合う。


こんな近くで隼の笑顔が見れる人なんて

この世界に何人いるのだろう。


それだけ私は、隼の特別なんだ…。



痛さよりも


感じるのは

“好き”って気持ち。


改めて

きゅうっと、胸が締め付けられたり。




また近づいてくる唇。


優しく

そっと、重なっていって…


唇に、意識が集中する。


温かい温度

ちょっと固いけど幸せな感触…


ぞくっと

寒くもないのに、むしろ身体は熱いのに

全身に走るこの感覚は…


…何?


初めての感覚で、よく分からないけど


でも

幸せなのは、分かる…


ずっとこのまま

くっついていたい気分。



このまま、動かないけど…

この後…どうなるの?


なんて、私の疑問をよそに


くっついたり、離れたり

ついばむようなキスに変わる。


頬にかかる髪の毛を

隼の指がそっとなでて、耳にかけてくれて


あまりにその仕草が自然過ぎて


『なんか…隼、慣れてるみたいで嫌…』

すっと顔が離れた瞬間、思わず口をついていた。

ep.14 ー 隼 side ー→←ep.12



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あず(プロフ) - しゅうさん» コメントありがとうございます。不器用な隼くんを描くのは私も楽しかったので、また機会があれば描いてみたいと思います(^^) (2018年7月26日 23時) (レス) id: 30ff9accf8 (このIDを非表示/違反報告)
しゅう(プロフ) - 隼くん。めっちゃ良かったです!不器用さにきゅんきゅんしました!隼くんの小説少ないので、ぜひもっと書いて下さい★ (2018年7月22日 19時) (レス) id: 9acbcf9b49 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - えりなさん» コメントありがとうございます。よろしければもう少しお付き合いください(^ ^) (2018年3月3日 1時) (レス) id: 7a47056526 (このIDを非表示/違反報告)
えりな(プロフ) - とても良かったですキュンキュンしました (2018年2月25日 19時) (レス) id: 7f525f8379 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - NaTsuKiさん» コメントありがとうございます。とっても嬉しいです(^^)後もう少しなのでお付き合い下さい。 (2018年2月24日 9時) (レス) id: 7a47056526 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あず | 作成日時:2017年3月18日 20時

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