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story 29 ー 涼太 side ー ページ29

ー 涼太 side ー


今日、久しぶりにレイコさんに会った。

暫く仕事が忙しい…

そう、言われてたから。


俺もホールツアーとかで余裕なかったし
レイコさんの邪魔にはなりたくなくて

連絡も、控えめにしていた。

久しぶりに会えるのは、嬉しくて
朝から、少しテンションが高かった俺。


これから起こる事なんて知らずに…。



約束の場所は、居酒屋の個室。

レイコさんが、ここを指定してきた。


今、思えば

もう、俺と線を引いていたのかな…

家に呼んでもらえなかった事も
それだけ、意志の強さを感じる…。


会った瞬間に
俺の浮かれた気分も、一気に抜けて


「話があるの…」

そう神妙な顔で言った時

ああ、やっぱり無理だったんだ…って思った。


俺と付き合いながら
まだ、彼と繋がっていた事

俺との未来は、想像できない事…

最後のつもりなのか

正直に、話してくれた。



本当は

まだ彼に対して未練がある事

なんとなく、気づいてた…。


でも、レイコさんを信じてた。


いや

俺が、そう、信じたかったんだ…。


認めたくなくて

ずっと、見ないふりをしてた。



途中から
もう、話の内容なんて頭に入ってこなくて…


ただ、分かっているのは


もう、レイコさんに会えないって事…


2人の未来を考えていたのは

俺、1人だけだった…って事…



カッコ悪…






「分かった…」


一通り話を聞いて

すんなりと頷いた。


性格的に取り乱すタイプじゃないし

すがりつくのもカッコ悪いし…。


今までも、レイコさんの前で

大人の男になろうと背伸びしてきた。


だから最後まで、そうありたい。

子供だなんて、思われたくなかったんだ…。




飲み過ぎたかな…

レイコさんと別れて緊張の糸が切れたのか
酔いが、急激にまわってくる。


終わりって

こんなにもあっけないもんなんだな…。



もう、あの店に行く事もない…。


浮かんでくるのは

あの子の笑顔。


Aちゃんなら

こんな、情けない俺でも

受け止めてくれる…?


Aちゃんなら…

俺の事、裏切らないかなあって。


気づいたら、ふらつく足で

あの子のお店の方に歩き出していた。

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あず(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます。そう言ってもらえて嬉しいです^_^また機会があれば、描いてみたいなと思っています。 (2018年7月22日 10時) (レス) id: 30ff9accf8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - こんばんわ。一気に読ませて頂きました^_^ このお話大好きです。完結してますが、この後のお話を読みたいです。ぜひ、お願いします。 (2018年7月6日 21時) (レス) id: 1e3e43fc2a (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - あい*さん» 待って下さっててありがとうございます!ゆっくりかもしれませんが、とりあえず完結目指して頑張ります! (2016年10月10日 10時) (レス) id: 86d1389d64 (このIDを非表示/違反報告)
あい* - ずっと続きが気になっていたので更新再開嬉しいです。 (2016年10月5日 17時) (レス) id: aeb27fa9d9 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - わいさん» 放置し過ぎてごめんなさい!これから更新頑張ります!まだ興味があれば、見てくださると嬉しいです(^ ^) (2016年10月5日 12時) (レス) id: ab09cdb9d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あず | 作成日時:2015年7月19日 13時

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