My Only Love ーReo.Sー

case 13 ページ13

「俺、ハンバーグ食べたい！」

受付の席で座ってメモを書いてたら、いきなり玲於くんがカウンター越しに笑顔で覗き込んでくる。


「あっ、水川さんお疲れさまです」
隣にいる希美に気付いて挨拶して。


『わ、分かったから。玲於くん、私まだ仕事中だから』

慌てて辺りを見渡して小声で伝える。


今日は玲於くんが、私の手料理を食べに家に来る。

あれから何回かデートを重ねたけど、家の中まで入ってくるのは初めてで。


私の退社時間までまだ時間があるから家の中で待っててと、そっと鍵を渡す。


「これ、もらってい？」

『あげるから』


誰かに見られてないかヒヤヒヤしながら、宝物をもらった少年みたいな顔をしている玲於くんの背中を押す。






「玲於くんストレートだね〜」

玲於くんが嬉しそうに去って行った後、希美がニヤニヤしながら私に言う。


『うん、こっちが戸惑うぐらい』


「順調そうで何よりで」

『希美のおかげだよ』


ありがとうと、私は希美に伝えた。

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