検索窓
今日:6 hit、昨日:2 hit、合計:44,226 hit

ページ12

亜嵐くんごめん、仕事入った


イベント当日。

待ち合わせ場所で待っていると、亜嵐くんからまさかのドタキャン。




亜嵐くん頑張れ〜!



返信しようとしたら続けてメッセージが…


仕事って、絶対嘘だ。


これもしかして…

最初からこうするつもりだった?



いや、ダメだろ。




『玲於くん、早いね』


亜嵐くんに電話しようと携帯に集中してたら
突然声をかけられて…

ドキっとして顔をあげると

Aが目の前にいて、更に鼓動が早くなる。



「あ、うん…」


『亜嵐、仕事だってね』


「う、ん…」



まだ待ち合わせ時間の10分前。


Aだって早く来てんじゃん。


楽しみにしてたのかなあって。


罪悪感がチクチクと胸を刺して

頷くだけで精一杯。




『とりあえず…行こっか?』


「行くの…?」


亜嵐くんいないよ?

俺と2人だけだよ?



『玲於くんも興味あるんでしょ?』

「俺が?」

『亜嵐がそう言ってたよ』


「いや、ないけど…」


正直に言って

しまったと、すぐ後悔。



『え、ないの?』

「あ、いや、その…」


『あー、そっか…』


何かを察知して

表情が明らかに曇る。


そうだよな。

そうとるよな。



「ち、違うから!」


『何が?』


亜嵐くんがAと2人きりを嫌がったんじゃないから


「あ…」



だからって

“俺の為に…”とか、言えるのかよ。



「えっと…」

『…ありがとう』


言い淀んでいると、なぜかお礼を言われて…。

俺が、慰めて言ってると思ったのかな。


本当は俺のせいなのに…


「ごめん…」

『何で玲於くんが謝るのよ』


じゃあ、玲於くん付き合ってねって

悲しそうに笑って…。


こんな思いさせるなら
やっぱり最初から断るべきだったんだ。


ごめん…

心の中で何度も繰り返す。




もやもやが心を埋め尽くして、あまりイベントに集中出来なかったけど

Aはそれなりに楽しんでたみたいだし
イベントが終わる頃には、少し罪悪感も薄れていた。


『これ、サイン当たるんだ…』


会場を出た時、店頭のポスターの前でAの足が止まる。


チケットにある番号で、今日出演したDJのサインが当たるとか…



「戻るの?」

『だって、当選番号、中だし…』


俺のチケットも確認して、もう一度店の中に戻ろうとするAの腕を思わず掴む。



「今無理だって…」

『ちょっと行ってくる!』

★→←★



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (62 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
299人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年2月1日 2時) (レス) id: 23700234a2 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年1月25日 1時) (レス) id: ad058fd0f4 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年1月22日 0時) (レス) id: ee645294a7 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - あずさん» いえいえ(*^-^*)そうなんですね(*^-^*)頑張って下さい(*^-^*) (2021年1月19日 0時) (レス) id: ee645294a7 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - りささん» コメントありがとうございます!せめて全員描きたい…頑張ります(*^^*) (2021年1月18日 20時) (レス) id: 26814e9a22 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あず | 作成日時:2018年7月6日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。