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case 29 ページ29

店員さんを呼んで、またお代わりを注文するアユミちゃん。

さっきよりも大分目がうつろになっている。


『そんな飲むなんて、珍しいね』

こんなに酔っ払っているアユミちゃんは初めて見た。



「ちょっと飲みたい気分なの」

遠い目をして哀しそうに微笑む。


聞いていいのかな。

会った時から少し目が腫れているような気がして、気になってたり…



『…何かあったの?』




「…昨日、あれから亜嵐から連絡きた?」

何で、亜嵐?

と思いながら


『ううん、別にないよ?』

特に用もないし、こんなの普通の事で
特に気にもしてなかった。



「ふーん」

少し考えるように、指先でグラスをなぞる。


『何、で?』

何か分からないけどドキドキしてきて。



なんか、嫌な予感がする…



「…あのね、昨日…」








「ー失礼します」

店員さんの声がしてすーっと開く襖。



私の後ろの風が動いて振り向くと亜嵐が顔を出して、

一瞬感じたピリッとした空気。



亜嵐は店員さんにお礼を言って

目を合わさずに私の隣に腰を下ろす。


『レモンサワー?』

亜「うん」


『他、何か頼む?』

ア「はい」
亜「あ、ありがとう」

メニューを渡すアユミちゃんの目もみないで、受け取って。


何か変。

亜嵐は誰とでもちゃんと目を見て話すのに。


それに、亜嵐がふと動いた時に感じる、炭かお肉の臭い…?


『何か食べて来た?』

「ん?ちょっと…涼太と焼肉」


メニューに視線を落としたまま
少し唇の端を上げて笑顔を作ろうとするけど。


抜け出してまで来た割には

あまり乗り気じゃないというか。



疲れてるのかな…



2人に感じる違和感が結び付きそうなのに


なんとなく、

それが恐く感じて



それ以上何も聞けなかった。

case 30 ー亜嵐 sideー→←case 28



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sakura13ryuji90(プロフ) - アユミちゃんの気持ちもわからなくはないです!私も好きな人がいるのですがその人には多分彼女がいて、しかもその彼女は私の親友とゆう複雑な感じでどうにも出来ないんです、主人公の女の子になりたいですねー!亜嵐くんはやっぱり優しい!!! (2018年9月21日 0時) (レス) id: a12dea4425 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - 感想ありがとうございます!面白いのかなぁって気になっていたので、嬉しかったです。とりあえず、完結頑張ります! (2016年5月22日 20時) (レス) id: 847e794d67 (このIDを非表示/違反報告)
yuna(プロフ) - この小説とっても面白いですっ!てかアユミちゃんなんなんですかね、はらたちます。切なすぎて切なすぎて…、はぁ続きが気になる。 (2016年4月11日 20時) (レス) id: 9270ca8be2 (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - yurikaさん» ありがとうございます!続編喜んで貰えて嬉しいです(>_<)2人が成長する姿を書けたらと思いながら…前作を裏切らないように頑張ります☆ (2015年7月26日 7時) (レス) id: 808fbb2dfc (このIDを非表示/違反報告)
yurika - この小説好きなので続編読めてめっちゃ嬉しいです!! 更新頑張って下さい。。 応援してます(^^) (2015年7月24日 23時) (レス) id: e696601b77 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あず | 作成日時:2015年7月22日 18時

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