Dynamite (ページ9)

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今日は後ろからの出来事多いな、そんなのんきに考えながら後ろの人を見ると

『か、壱馬くん？！』

かなり冷たくなった壱馬くんの腕の中に納まった。

もしかしてあれから待ってたの？

少なくても一時間以上は立ってるのに、、、

壱馬「仕事お疲れさん。もう終わった？」

……好きな人からのお疲れ様の威力、すごい。
一瞬で疲れふっとんじゃった

『さっき終わりました！も、もしかしてなんですけど、待っててくれたんですか？』

壱馬「そこで時間潰してた」

そう言いながら壱馬くんが指を指したのは喫茶店。

『え！！ごめんなさいお待たせしました！！』

何も話してなかったのに1時間以上も待ってくれていた事に申し訳なさと嬉しさが込み上げてくる。

待っててくれたんだ、

壱馬「あ～、えっと？」

この人は？と言わんばかりに目配せをされる。

『高校の先輩です！
今日たまたま会って！』

2人は何食わぬ挨拶をして結局壱馬くんが私を流して行った事で先輩との連絡先は交換できなかった。

今日は1人で寂しいななんて考えてたのに、
好きな人が隣にいるだけでこんなに幸せなんて。

『はぁ』

思わず漏れてしまった溜息にハッとする。

壱馬「疲れた？笑」

『いやいや！全然！違うんです！！』

壱馬くんの言葉を必死に否定するとそんなに否定せんくていいのにとまた笑われる。

なんだろうこの満たされない感じ。
隣に好きな人がいて胸はいっぱいなのに何かが、何かが足りない。

そう思った瞬間私のお腹からグ～と恥ずかしい音が鳴る。

そう言えばお昼から何も食べてなかった……

真っ赤になる私の顔を覗き込んでまた笑う壱馬くん。

は、恥ずかしい、

壱馬「あ～、なんかお腹空いてきたな～
なんでやろ～今日食べてないからかな～」

わざとらしくこっちをちらちら見ながらそう行ってくる壱馬くん。

え、どうしたらいいの？

慌てふためく私にお構い無しに進んでいく。

壱馬「誰かが誘ってくれたらいいけどな～、」

『！！！！』

これは……誘っていいってこと……？

誘うよ？！誘っていいんだよね？！

『壱馬くん、お腹すいたのでご飯行きませんか。』

ずんずん進んでいく壱馬くんに追いついて引き止めるようにコートを少しだけ引っ張ってそう伝える。

壱馬「…はい笑行きましょう笑」

もう何だか目の前がキラキラして見える。