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今日は特に全体で動く予定もなく、アシスタントの私もメンバーの皆に会うことはなかった。
『あ、美佳ちゃんおはよう!』
美佳「おはよう!今日はこっちに出勤?」
『うん、今日はこっち!』
美佳ちゃんはこの職場について一番に仲良くなった子で、同期でもある。
美佳「で、最近どうなの?笑」
そして、私の好きな人を知っている数少ない人の一人。
『実は昨日…』
大まかに昨日の流れを話すと椅子の背もたれに寄りかかって何か考え事をする美佳ちゃん。
美佳「それさ〜、Aのこと好きなんじゃないの?
いや、ってゆーか確実好きでしょ。」
『ん?……いや、絶対ないね。』
にやけてしまいそうな顔を抑えてやっぱり違うと顔を振る。
美佳「もし!もし、好きじゃなかったとしてもそれは脈ありだね。絶対。」
『えぇ、』
その言葉を残してまたパソコンのほうに向きなおってしまった美佳ちゃんを見て私もパソコンのほうに向きなおる。
それと同時に"ピコン"と携帯が鳴る。
壱馬今日、休み?
はっ…!昨日連絡先交換したの忘れてた…!
すぐに既読を付けて返信する。
A事務所にいます!今日人数少ないらしいので楽屋にはいってません!
壱馬そか
『…美佳ちゃんどうしよう。会話終わっちゃった。』
美佳「え?!連絡先交換してたの?!」
『さっき言うの忘れてたけど、昨日の帰りに…笑』
美佳「で、ラインが来たの?!」
『さっき来て、今日休み?って聞かれてきてますって答えたらとま…』
美佳「え?どうした?」
さっきの内容をみせようと携帯を開くと、
壱馬今日の夜暇やったりする?
壱馬2人でお酒飲みにいかん?
『え、え、いやぁ…私の見間違え…?』
一応確認のために美佳ちゃんに画面を見せる。
美佳「まじじゃん…」
『どうしよう、ほんとにわたし幸せすぎて死んじゃうのかも…』
美佳「とりあえず返信しなよ!」
美佳ちゃんに促されて
A行けます!行きたいです!
とだけ返信をしておいた。
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作者名:yyuu | 作成日時:2020年10月31日 23時