Dynamite (ページ12)

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(K said)

翔平の紹介でマネージャーさんのアシスタントをすることになったある女の子。

面倒なこと引き起こす人じゃなければいいけどななんて他人事のように考えているとやってきたのは笑顔が素敵な女の子だった。

初めはその印象しかなかったと思う。
よく笑って翔平とよく話す。

だけど何故か特定の人(身長が高くてガタイがいいやつ)を前にするとビビって、そのせいで年下になめられてる。

何だか男ばかりだったこの場所が一気に明るくなった気がしてみんなその子が好きだった。

北人「Aちゃんってさ絶対壱馬のこと好きだよね」

壱馬「は？なんで」

半ば冗談のような気持ちで聞くと確かに思い当たる点があった。

北人「壱馬と話してる時明らかに他のメンバーと話してる時より幸せそうな顔してるし、顔真っ赤だし。」

確かに。

その時は正直なんとも思わなかった。

ただ今は確実に一人の女の子として彼女を見てる。

翔平「壱馬さんAのこと好きなんですよね？」

少しおちゃらけたようにだけど真面目な顔で聞いてくる翔平に２つ返事で返す。

慎「あ～あ翔平さん壱馬さんには勝てませんね」

翔平「うるせえ！！！まこと！！」

慎「どんまいです」

翔平「そういうお前も好きだったくせに！！」

慎「いや、俺はまだそこまでは行ってないっす」

翔平「小さい時はAと結婚の約束なんかしてたのになあ……」

どこが遠い目で翔平がそう言う。

慎「あ、それ樹さんも言ってましたよ」

翔平「なにっ？！」

慎が近くにいた樹を呼んで話を続ける。

樹「あぁ、小学生の頃言われてマジで俺頑張ろうって思って親にどうやって結婚すんのとか聞いてた」

懐かし～なんて言い残して去っていく樹が羨ましい限りでため息をつく。

俺も小さい頃から幼なじみだったりしたら……

なんて考えようとしてやめる。

『壱馬くん、今日もかっこいいです……』

いつの間にか横に来ていた彼女をみてへと笑う。

やばい、いきなり話しかけられて顔赤くなってんのバレてねえかな。

いつも通り平然な顔をして慎と話すけれどやっぱり横にいる彼女のことが気になっていつまでもドキドキしてしまう。

まじで、中学生かよ。

また彼女がいる方を見ると今度は翔平とじゃれあっていて、ちょっとだけ翔平が羨ましくなったり。

今日も綺麗な顔で笑う彼女を見て
自分の気持ちが1層募っていくばかりだった。