花女房 (ページ11)

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ふっかさんの電話を切った後直ぐに梨花さんから電話がかかってきた。

梨花｢はいはーいどしたの｣

向井｢あの～、ちょっと1つ頼みたいことがあるんですけど…｣

梨花｢え～なに｣

向井｢親戚の子が泊まりに来ることになったんですけど俺女の子のこととかよ～わからんくて、電話しました。｣

梨花｢えぇ？長期？｣

向井｢あ、え～はい｣

梨花｢じゃあ康二の家行った方がいいかな？｣

向井｢お願いします！｣

梨花｢はいはーい辰哉に住所聞くけどいい？｣

向井｢大丈夫です！｣

梨花さんに来て貰えることになったからとりあえず一安心。

電話している間ずっとこちらを見ていたAは飽きたのか俺の指を1本1本持って遊んでる。

『これなんでも掴めるね～』

そっか、花に腕なんて概念ないんやった。

『人間って便利だ～
花は踏まれるか石投げつけられるかしかないもん
たまに話しかけてくれる優しい人もいるけど』

そういうAは怒っているようにも見えたし、悲しんでいるようにも見えた。