日の鳥と不死鳥は夢の中【ONE PIECE】 (ページ24)

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終わろうとページ24

_これは遠い昔の話だ。

『…痛い。……寒い、あぁ』

秋の夜は、とても冷えていた。

空腹音が、寒空に消えていく。

体には、痛々しい傷や痣だらけ。

それを隠す、まともな衣服もない。

それどころか、お金も家族も家も持っていない。

あるのは、不老不死の能力と無限の生命。

その奇異さと、不死身ということもあり、

私は村人から差別を受けていた。

その差別とは、労働や暴力。

それも、かれこれ数百年ほど続いている。

ご飯が貰えるだけありがたかったし、耐えようと思った。

いつか来るだろう終わりを願って。

だが、差別に終わりはこなかった。

そして気づいたのだ。

ここの人間は腐っている、と。

終わりはつくるものなんだ、と。

気づいたら、空を飛んでいた。

飛行能力、ましてや鳳凰になれると

思っていなかった当時の私は驚いたっけ。

空を飛んでみると、寒かった風すら心地よくて、

しがらみは全て消えたみたいで、

自由を手に入れた気がしてきて、

涙でいっぱいになっていた。

そして、村、国、島を出た。