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そう言って合わせた視線の先で
君の目が潤んでいくのを見た。


『、、、っ、、馬鹿にしないでよ』


「え、、?」


『なにそれ、いつまでもひっついてないで?なんなのよ、それ。
わたしが、今までどんな気持ちで智大のそばにいたと思ってんの?
全然知らなかったバレーの勉強して、資格まで取って。

全部、全部、智大のためだよ。
智大のそばにいるため。

智大がわたしを好きじゃなくても
そばにいられるために、ここまで頑張ってきたの。


迷惑だった?
好きでもないやつにここまでやられて。

なら、ハッキリそう言ってよ。
くっつけてやるなんて大きなお世話。

誰のそばにいたいかなんて自分で決める。


でも、智大はそばにいてほしくないんだよね?
ごめんね、いつまでもひっついて』


「あ、ちがっ、、」



俺の小さな声は目を潤ませながら立ち去る君には届かなかった。





「とも、追いかけなよ」


「無理だろ、あんだけキレさせたんだぞ」


「Aちゃんいつも言っとったよ?

"智大が最適な環境でバレーができたら
わたしの気持ちなんてどうでもいい"って。
"智大のそばで智大が好きなバレーと向き合ってる姿を
見られれば幸せなんだ"って。


俺、ともの気持ち知っとったけど
Aちゃんの気持ちも知っとったけんなんも言わんかったんよ。

Aちゃんに勘違いされたままでいいの?」


元稀に背中を押されるようにしてあいつを追いかけたけど
なんて言えば良いんだろう。


あれだけ傷つけたのに、今さら
好きだ、なんて言えない。

でも、、、





「A!」


『今さら何?
また馬鹿にしに来たん?』


「違う、聞いて」


『聞かん、聞いたらまた傷つく』


「っ、、、行くな」


『はっ、、?』


「藍のとこなんて行くな。
藍とくっつけなんて思ってない。
お前が他のやつと一緒にいるの想像するだけで虫酸が走る。



俺のそばから離れるな。
ずっと俺のそばにいろよ。

ずっと俺のことを好きでいていいから。


もう、、、傷つけないから。」




『なにそれ、、、
智大は結局、大事なことは言ってくれないよね』





「、、、。



っ、、、



、、、好きだ、Aが。」




『遅すぎでしょ、、っ、、』








素直になれなくて。臆病で。
自分のことばっかりの俺だけど、、、



「頼むから、、、そばにいて?」







end.




.

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美桜 - あむ…さん» そうなんですか!? いつか読める日を心待ちにしています まだまだ寒いのでお体に気をつけて更新頑張ってください! 応援してます (1月5日 0時) (レス) id: a3587cf79e (このIDを非表示/違反報告)
あむ…(プロフ) - 美桜さん» 美桜様、コメントありがとうございます。どの作品かな?って思っていたので追いコメントありがたいです。アイビーが美桜様の心に届いたようで嬉しいです。アイビーの未来のお話は少し考えているところもあるので、いつかお届けできたらと思ってます。 (1月4日 23時) (レス) id: c3ed15d929 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - 下のコメント「アイビー」のことです こいつ何の話してんだってなりましたよね すいません (1月4日 22時) (レス) @page14 id: a3587cf79e (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - いいお話過ぎて感動しました…泣 長編で過去とかそれからの2人がどうなったのかも見てみたいな・・・なんて思ったりして1人で悶えてます これからも応援してます! (1月4日 22時) (レス) @page12 id: a3587cf79e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あむ... | 作成日時:2024年1月1日 22時

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