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#5《特別》 ページ20

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家で夜ご飯を食べながら
Aちゃんの作ったご飯はいつもおいしいな、なんて思っとるんやけど、すごく視線を感じる。



ちらりと目線を合わせてみるんやけど
視線が合いそうになるとすっ、と逃げていって目は合わない。


何度か繰り返した後、聞かんほうがええかなと思いつつ



「Aちゃん?どしたん、

なんかある?」



そう聞くと少し焦ったように視線をキョロキョロさせて
なんか言いたそうに口を開いたり閉じたり。


目線を机に向けて伏し目がちになる。


そんな言いにくいことなら聞いたんが申し訳無かったと
大丈夫、と言おうとした時


ぱっと目線が合った。




『かみのけ、、、』



「ん?髪の毛?

髪の毛がどないしたん?」



『たつのり、髪の毛、のびたね』


「おん、だいぶ伸びたな」


『伸ばす?切る?』


「あー、切ろうと思っとるけど

え、あかん?伸ばしたほうがええ?」


『ちがうっ、、、切ったほうがいい』


「わかった、ほな切るで?」


『うん、、、切って大丈夫、』


「ほんで、何をそんな言いにくそうにしてたん?」




『いや、あの、ね?

たつのり、いつも前髪下ろしてるけど
髪伸びて分けたりすると、その、、』


「え、分けるの似合ってへん?」


『いや、ちがう、その、、






かっこいいから、、、』


「へ、、、?」


『前髪分けてるたつのり、かっこいいから




その、、
みんなに見られるのやだなって、、』



「なんや、なんかあかんことしたかって焦ったやん」


『ごめんね?

いいの、気にしないで?』



「ちゃうちゃう、Aちゃんが
なんか思い悩んでるんやないかって心配しただけ

もー、そんなことなら、すぐ言ってや
明日切ってくる」


『わーっ、そんな急がなくて大丈夫!!

たつのりのペースでいいから!』


「Aちゃんのペースが俺のペース、

おんなじやから、ええの」


『、、、ほんとに?』



「おん、それに長くて気になってたし

俺も切りたかったからほんまナイスタイミング」


『それなら、良かった、、』



「じゃあ、明日には短くなっちゃうし


センター分けの俺、堪能しとく?







Aちゃんだけ、特別やで」





愛しい君だけが、


僕の特別。






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美桜 - あむ…さん» そうなんですか!? いつか読める日を心待ちにしています まだまだ寒いのでお体に気をつけて更新頑張ってください! 応援してます (1月5日 0時) (レス) id: a3587cf79e (このIDを非表示/違反報告)
あむ…(プロフ) - 美桜さん» 美桜様、コメントありがとうございます。どの作品かな?って思っていたので追いコメントありがたいです。アイビーが美桜様の心に届いたようで嬉しいです。アイビーの未来のお話は少し考えているところもあるので、いつかお届けできたらと思ってます。 (1月4日 23時) (レス) id: c3ed15d929 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - 下のコメント「アイビー」のことです こいつ何の話してんだってなりましたよね すいません (1月4日 22時) (レス) @page14 id: a3587cf79e (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - いいお話過ぎて感動しました…泣 長編で過去とかそれからの2人がどうなったのかも見てみたいな・・・なんて思ったりして1人で悶えてます これからも応援してます! (1月4日 22時) (レス) @page12 id: a3587cf79e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あむ... | 作成日時:2024年1月1日 22時

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