#2《コーヒーと君》 ページ16
．
朝早く、目が覚める。
隣で眠る愛しい人。
太志の胸に鼻を擦り寄せ
大好きな太志の匂いに包まれる。
上を向くと、可愛い太志の寝顔が見える。
起こさないように腕の中からすり抜けキッチンに向かう。
コーヒーを取ろうといつもの場所に手を伸ばす。
空になった瓶を見て新しいコーヒーを出そうとする。
『、、、。やられた』
キッチンの1番上の棚。1番奥。
太志からするとそこは当たり前に届く場所で、気にすることなく片付けたんだろう。
『うぅ、、しょうがない、、』
そーっとダイニングの椅子を持ってきて登り
棚の1番上に手を伸ばした時
「危ないでしょ」
後ろから、ふわりと抱きしめられた。
『うわっ！、、びっくりした〜』
そのまま椅子から降ろされて太志の手にはコーヒー。
『おはよ、太志。コーヒーありがとう』
「Aちゃん、おはよ。
コーヒーごめんね、高いとこ置いちゃった」
『ううん、太志は当たり前に届いちゃうんだね』
「へへ、今度から気をつけるね
あっ、それと、高いとこ登ったら危ないから
困ったら俺のこと呼んでね？」
『気をつけます』
「んふふ、よろしくお願いします」
『よしっ、コーヒー淹れるね、待ってて』
「んー、一緒にしよ」
『ありがと』
隣に並んで、コーヒーを淹れる。
わたしにはちょうどいいキッチンも
太志は腰と首を曲げて少し窮屈そう。
太志の顔を見上げてそんなことを思ってた。
チュっ
『なっ！、、急にしないでよ！びっくりする、、』
「んふふ、見上げてくるAちゃんが可愛いんだもん」
『そんなこと言ってもだめ、、も〜』
「わかった、
じゃあ、ちゅーするね」
『んっ、、、
、、、言えばいいってことじゃない』
「だって、Aちゃんが急にしちゃだめって言うから、ちゃんと先に言いました」
『んーー、もう、、、』
「んふふ、照れてるAちゃんも可愛い
コーヒー、一緒に飲もう」
ふわふわと笑いながらお揃いのカップを持っていく太志。
ダイニングテーブルにカップを置き椅子に座ってこちらを見てニコニコしている。
『太志』
隣の椅子に座るふりをして。
太志が横に立つわたしを見上げた瞬間
わたしからキスをして。
ちょっと驚いた顔の太志。
「もう、、、
ちゃんとちゅーする時は言ってよ」
2人で笑い合ってもう一度キスをした。
コーヒーとひだまりの匂いに包まれた朝。
end.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 162人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美桜 - あむ…さん» そうなんですか！？ いつか読める日を心待ちにしています まだまだ寒いのでお体に気をつけて更新頑張ってください！ 応援してます (1月5日 0時) (
レス) id: a3587cf79e (このIDを非表示/違反報告)
あむ…(プロフ) - 美桜さん» 美桜様、コメントありがとうございます。どの作品かな？って思っていたので追いコメントありがたいです。アイビーが美桜様の心に届いたようで嬉しいです。アイビーの未来のお話は少し考えているところもあるので、いつかお届けできたらと思ってます。 (1月4日 23時) (レス) id: c3ed15d929 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - 下のコメント「アイビー」のことです こいつ何の話してんだってなりましたよね すいません (1月4日 22時) (レス) @page14 id: a3587cf79e (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - いいお話過ぎて感動しました…泣 長編で過去とかそれからの２人がどうなったのかも見てみたいな・・・なんて思ったりして１人で悶えてます これからも応援してます! (1月4日 22時) (レス) @page12 id: a3587cf79e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あむ... | 作成日時：2024年1月1日 22時
