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アルバム-15 ページ19

宮脇「私は現在、お付き合いさせていただいている方がいます。











ですので、このような状態で龍貴さんと結婚という訳にはいきません。」












笑福亭「何言うとんのや奈々ちゃん。











そんなん別れたらええやろ。龍貴も別れてくれたら気にせんやろ。なぁ？」








神尾「父さん、そういう問題じゃないんです。











奈々さんには好きな人がいらっしゃるんですよ？











確かに僕はお付き合いしている方はいないし、好きな人もいない。










でも、好きな人と一緒になっている奈々さんとな仲を割いてまで結婚したいとは思っていません。」













笑福亭「親同士が決めたことや。子供は口出されへん。」











田中「奈々、いい加減なことを言うのはやめないか。










父さんは奈々の幸せを考えて決めたんだ。










魚吉さんや龍貴くんに何の不満があるんだ。」










宮脇「本人たちの意思は関係ないの？










私も龍貴さんも結婚したくないって言ってるのにわざわざさせようとするのはなんで？」












田中「それは、龍貴くんと奈々に一条屋を継いでほしいからだ。」










神尾「え？」









宮脇「どういうこと？」








田中「母さんが残してくれた一条屋を奈々と守ってくれる人を探していたんだ。









龍貴くんはいい子だし、しっかりしている。












何より優しい子だから奈々にも合うと思ったんだ。」











奈々「勝手に決めないでよ！」











笑福亭「奈々ちゃん、これはうちにとっても一条屋さんにとってもいい話なんや。









本人の気持ちどうこうは関係ない。










二人が仲良くしてくれれば、俺や誠さんも幸せになれる。









付き合ってる人のことはどうでもええ。









二人が結婚してくれたらええんよ。」










神尾「父さん！」










笑福亭「龍貴、お前いつのまに俺に意見できるほど偉くなったんやなぁ。












あぁ、もうやめやめ！この話は終わりや。










まだ二人とも学生やからな。来年、二人が高校卒業してから詳しいことは考えような。」










田中「うちの娘がお見苦しい所を……。









なんとお詫びしたらいいのやら。」











笑福亭「なんのなんの。これから家族になるんやから。










まぁまた来ますわ。龍貴、行くぞ。」










神尾「……お邪魔しました。」

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