暗雲 ページ29
一年後、2007年・夏。
昨年頻発した災害の影響か多くの呪霊が湧き、東京校・京都校関係なく任務に追われていた。
1級呪霊を2体連続で祓う事になったあの一件以降、Aは無事に1級術師になった。
そして早くも特級昇格の推挙候補にリストアップされる程の実力を身に着けていた。
『あ"〜…疲れた』
それ程の実力者ならば溢れる呪霊の対処に追われるのは必然。
睡眠というよりもはや気絶に近い眠りを繰り返す、そんな多忙な毎日が続いていた。
今日も多くの任務を終え真っ暗な自室に帰り、布団を敷くのも面倒で畳の上に滑るように寝転がる。
そのまま瞼を落とし意識を手放す…その筈だった。
〜〜♪
ポケットに入れっぱなしにしていた携帯が鳴り(A)の意識が落ちるのを阻止した。
電気をつけるのも億劫で、目を開けないまま手探りで携帯を探す。
そして電話の相手も確認しないまま通話ボタンを押した。
『はぁい』
《…随分疲れているようだね、A》
『傑!?』
《あぁ、久し振り》
声の主が分かった途端頭が覚醒しガバッと身体を起こす。
『凄ぇ久し振りじゃん!いや〜極限状態だったけど友人から電話来ると嬉しいな。今日はいい夢が見れそうだ』
《…疲労が溜まっているだろうに夜分遅くに済まないね》
『そんなのお互い様っつーか、俺は寧ろ元気出たよ。それに東京の方が大変だろ。傑は良い奴だな、自分だって疲れてるだろうに俺の心配してくれるなんてよ』
《…Aの言葉はとても心地がいいね》
『ん?』
《偽りも世辞もない真っ直ぐな言葉をかけてくれる。悟が惹かれるのもわかるよ》
『えっと…おう?』
《ふふっ、よくわかってないね》
『実はついさっきまで寝落ちかけたところでよ、傑の声で嬉しくて飛び起きたけど疲れで頭回ってねぇのかも。悪ぃな』
《そんなに疲れているのかい?迷惑だったんじゃ…》
『迷惑なモンか!悟も傑も硝子も俺を受け入れてくれた大事な奴だ。叶うなら俺もそっちで毎日一緒にバカやりたかったよ』
《それは…毎日呆れつつも退屈しない、楽しい日々になっただろうね》
『傑のお墨付きなら絶対だな』
体を起こしたのだからと面倒臭がっていた布団を敷きながら電話に応える。
他愛のない会話が今のAには疲労を癒してくれる大切な時間だった。
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晩鶴紫呉(プロフ) - いえいえ！むしろ私が忘れてました (2021年4月1日 17時) (
レス) id: 9a7d0082b8 (このIDを非表示/違反報告)
あくと(プロフ) - らっこさん» 現在は0巻のストーリーをコツコツ書き進めております!0巻が終わったら原作編に行きますので、もう暫しお待ちください!……なるべく早く再開したいです!リアルが忙しくて時間が取れず恨めしい(苦笑) (2021年3月17日 20時) (レス) id: 9b51245cfc (このIDを非表示/違反報告)
あくと(プロフ) - らっこさん» わぁ!!お返事が遅くなってしまい申し訳ありません!!そして当小説をとても好いてくださる気持ちがたっぷり伝わる温かいコメントをありがとうございます!!(嬉泣)自分は男主は攻めが好物なので逆に攻めの夢主しか書けないんですw喜んで頂けて嬉しいです!! (2021年3月17日 20時) (レス) id: 9b51245cfc (このIDを非表示/違反報告)
らっこ(プロフ) - あ、でも本当に無理しないでくださいね。神作者様...というか推作者様を無理させてしまうのは望んでいないので!あくと様のお好きなように書いていただければ自分は満足です...! (2021年3月11日 22時) (レス) id: b2f3d77b53 (このIDを非表示/違反報告)
らっこ(プロフ) - 最強さん攻めが多いのでうれしいです！いろんな感情たかぶらせながら何回も読んでます笑続き楽しみです。無理しない程度でいいので更新頑張ってください！呪の器さんが登場する原作偏も読みたいです。楽しみカ楽しみがありすぎて逆に辛いっ...笑 (2021年3月11日 22時) (レス) id: b2f3d77b53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あくと | 作成日時：2021年1月28日 20時
