アクタージュ-千世子の憧れ- (ページ4)

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ｰ俳優発掘オーディション最終審査日午前7時ｰ

トゥルルルルルルトゥルルルルルル

あ、電話がなってる

こんな朝早くに誰だろう

迷惑だな

「もしもし、聖です」

『あ、聖か。今から星アキラと一緒に夜凪を迎えに行ってくれ』

電話の主は黒山さんだった

「はぁ？なんでせっかくの休日に私が得体の知れないイケメンとそんなことしなきゃいけないの⁉そもそもどうしてこんな朝早くに固定電話にかけてきたの⁉」

寝坊する気満々だった私は電話に向かって叫ぶ

『あんたの固定電話にかけたのは携帯に出なかったからだ』

「あ、ごめん充電切れてた」

私はスマホに手をのばして思い出す

『夜凪を迎えに行かなきゃならないのは夜凪が最終審査に出ることになったからだ』

「え、ほんと？黒山さん何したの？大丈夫？」

『俺は何もしていない。変人扱いするな』

「だって事実じゃない。…でもどうして夜凪さんが最終審査に出られることになったの？アリサさんはこの前あんな風に言ってたのに」

『それは…』

そう言って黒山さんはその経緯を話してくれた