知り合い(仮) . (ページ40)

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忘れ物ページ40

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「…あ、起きた？おはよう」

海斗くんの寝起きは噂通りのローテンション

『…おはようございます、？』

私はまだこの状況に混乱してる。

一回整理すると、

帰ったはずの海斗くんがまだ私の家にいて、

私と手を繋いでる。しかも特に驚いた感じもなく。

「そんなこわい顔してどうしたの？(笑)」

なんで海斗くんはいつも通りなの？

『あの、私寝ぼけて海斗くんに失礼なことしましたか？』

「ん？失礼なこと？」

『はい、だって海斗くん昨日の夜帰るって…』

「なんでここにいるかって？」

『はい、あとなんで手を…』

「繋いでるかって？」

『はい』

海斗くんがあまりにも余裕で私は思わず敬語になった。

「家に帰らなかったのは俺がAの家にもうちょっといたかったからで、手繋いでるのも俺がAと手繋ぎたかったからかな(笑)」

『…え？冗談ですよね？(笑)』

「うん(笑)ほんとはね、すぐ帰ろうと思ってたけど外から鍵閉められないじゃん？ってことに気づいて黙って一晩泊めてもらいました(笑)」

『じゃあなんで手…』

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ

「あ、ごめんちょっと電話出るね。」

あまり聞こえないけど、きっとお仕事の電話

「ごめんA。今日急に撮影入っちゃったみたいですぐマネージャーさん迎えきちゃうから今度こそ本当に帰るわ(笑)」

『あ、はい。大事なオフの日をすいませんでした。』

「楽しかったからいいよ(笑)あ、また服返しにくるね。来れそうな時連絡する。」

そう言って慌ただしく出て行った海斗くんを見送った後に気づいた事が2つ。

1つ目は、海斗くんの連絡先を消したこと。

2つ目は、海斗くんがピアスを片方忘れて行ったこと。

でもどうすることもできないし、とりあえず昨日のたらこパスタを朝ごはんに食べることにした。

台所に着いたら、昨日作ったはずのたらこパスタが消えてた。

そして、昨日そのままにしてた食器とかも全部綺麗に洗ってあった。

また理解ができなくて周りを見渡してみたら置き手紙が1つ。

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たらこパスタ美味しかったです。ありがとう。

ちなみに今の俺の好きな食べ物ランキング

1位 Aのだし巻き
2位 Aのたらこパスタ

ps.俺の忘れ物、ちゃんとつけてね海斗

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