知り合い(仮) . (ページ39)

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「お風呂借りました。ありがとう。」

お風呂から出てきた海斗くんはスウェットがブカブカで、髪が少し濡れてた。

『(笑)』

「え、なに？(笑)」

『いや、なんか服も大きくてピアスとかついてなかったら一気に子供ですね(笑)』

「俺のっぽ夢見てるから(笑)」

『あ！動画の！』

「やっぱちゃかだね〜夢見るのっぽ🎶」

『あの動画、皆さん楽しそうでした(笑)』

「うん、実際撮影も楽しかったよ(笑)あ、一緒に動画見る？」

『はい！見ましょう！』

「あ、でもやっぱ俺らの動画は恥ずいから映画とかは？」

『海斗くんのオススメの見たいです(笑)』

「じゃー隣行っていい？」

そう言って海斗くんはソファーに座ってる私の隣に座った。

「これは前に松倉が面白いって言ってた。」

『松倉さん、ほんとに映画好きなんですね』

「あいつオフの日とかよく見てるよ。読書とかもしてる。」

『そうなんだ(笑)』

最初は緊張してたけど、海斗くんのゆったりと落ち着く喋り方と雰囲気にだんだん緊張しなくなってきた。

そして少しずつ、瞼が重くなってきた。

「はい、どした？」

海斗くん誰かと電話してる？

「今、Aの家いる。」

「ちょっと風邪引いて看病してもらってた。」

「ん？大丈夫だよ。」

何かあったのかな。

「俺は妹みたいに大切にしたいと思ってる。」

妹…か。

それはそうだよね。実際、私と海斗くんは昔同じアパートで遊んでて、お兄ちゃんと妹みたいな関係だった。

そんなことを考えてたら、海斗くんの電話が終わったみたいで、海斗くんはまた私の隣に座った。

「おーい、寝てる？」

『…zZZ』

なんとなく、寝たふりをした。

「寝室奥って言ってたよな、」

海斗くんはそういうと私を持ち上げた。

『…え、海斗くん？』

「あ、起きた？ごめん勝手に。」

『いや、いいんだけど…』

「ちゃんとベッドで寝な。風邪ひくから。」

『海斗くんは？』

「俺？」

『海斗くんも風邪引いちゃうでしょ？私が…』

「なら俺と一緒に寝る？」

『え？いや、そゆことじゃなくて…』

「わかってるよ(笑)俺もう帰るからさ、ゆっくりベッドで寝て？おやすみA。今日はほんとにありがと。」

海斗くんは私をベッドにおろしてそう言った。

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次の日、目が覚めると私の視線の先には私と手を繋いで座ったまま寝てる海斗くんがいた。