知り合い(仮) . (ページ37)

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看病ページ37

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「え？」

私が変なことを言ったせいで海斗くんが困った顔してる。

『あ、いや。あの…風邪引かせちゃったし、夜ご飯でもとか思ったんですけど迷惑でしたよねすいません。』

パニックになりすぎて息継ぎもしないで早口で喋った。

「いや、とりあえずちょっと落ち着こう？(笑)」

『あ、すいません(笑)』

「夜ご飯、Aが俺にご馳走してくれるの？」

『あーえっと、まだ作ってないんですけど…簡単なのなら！』

「じゃあお言葉に甘えて(笑)」

『え？』

アイドルだし、絶対断られるって思ってたから思わず声が出てしまった。

「え、誘ったのAでしょ？」

『あ、うんそうなんですけど…』

「ねえ、そろそろ寒いかも」

『あ、散らかってますけどどうぞ。』

もう10時間も外にいる海斗くんは流石に顔色が悪い。

「…おじゃまします。」

『あ、適当に座っててください。』

「Aさ、ご飯作れる？」

『つ、作れますよ！海斗くんは座っててください！！』

私は急いで夜ご飯の準備を始めた。

んー、確か海斗くんってたらこパスタ好きだったよね。

青じそは苦手だったっけ？

『青じそ苦手でしたよね？』

台所から海斗くんの姿は見えなくて少し大きめの声で聞いたけど返事がない。

『海斗くん青じそ……って寝てる？』

昨日までライブしてて、今日もせっかくのオフなのにずっと外にいて、私のせいで疲れさせちゃったよね。

「…zZZ」

ん？やっぱりちょっとしんどそう？

『すいません。熱だけ測りませんか…？』

「…ん、」

『体温計、これ使って測ってください。薬と冷えピタ取ってくるので。』

海斗くんが体温を測り始めたのを見てからさっきの袋を取りに行った。

『何度でしたか？』

「…平熱」

話し方とか顔色的に平熱なわけない。

『体温計見せてください。』

「…やだ」

『貸してください。』

体温計を取って見てみたら＂38.2度＂

『やっぱり熱あるじゃないですか。パスタ作ったんですけど食べれないですよね。』

「…いや、食べる。」

『無理しないでください。寝室が奥にあるんで海斗くんが嫌じゃなかったらベッド使ってください。』

本当にしんどそうでもう会話ができそうにない。

『奥まで歩けますか？』

「……A…ここにいて。」

私の勘違いかもしれないけど、海斗くんはそう言って私の手を握った。