知り合い(仮) . (ページ3)

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出会いページ3

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「Aさん、奥の部屋よろしく。」

店長にそう言われた。

ただでさえ今日はついてないんだから。

もし辞めることになったら仕方ない。

そう自分に言い聞かせて私はドアをノックした。

『失礼します。お水とメニューお持ちしました。』

なるべく目が合わないように…

「ありがとうございます！！
　今ほんとにマジで喉渇いてたので嬉しいです！」

「ちょっ、おい！店員さん困ってるから！」

賑やかな雰囲気に自然と私の口角があがった。

「すいませんうるさくて。」

そう私に謝る男の人は綺麗な顔をしてた。

綺麗な金髪でスラッとしてて外国の貴公子みたいだ。

『あ、いえ。ご注文がお決まりになりましたら、
　お呼びくださいませ。』

一度部屋の外に出て深呼吸をした。

怖い人たちではなさそうでよかった。

『よし、頑張れ私。とりあえず…』

「あのー、すいません店長さん。注文いいですか？」

『あ、はい！すぐお伺いいたします。』

やってしまった。早速やらかしてしまった。

芸能人の方を部屋の外に…

『先程はすみません。ご注文お伺いします。』

「俺の方こそごめんなさい。盗み聞きみたいな。」

さっき私に声をかけてくれて

今困った顔をしてる男の人は1番年下に見える

私が21歳だから同い年くらいかもしれない。

綺麗に染まった金髪がよく似合ってる。

『ご注文は以上でよろしいでしょうか？』

「あ！あと、店員さんのおすすめお願いします！」

『私のおすすめですか？』

「このお店初めてなので、知りたいなあと思って。」

私のことをキラキラした笑顔でみてくるこの男の人は

綺麗な黒髪が特徴的。

整った顔をしてて、とても人懐っこそう。

『私は、ここのお店のだし巻きが好きです。』

恐る恐る私が言うと

「…俺、だし巻き食べたい。」

ずっと1人だけ黙ってた男の人がそう言った。

フープピアスとバケハが似合ってて

童顔で目がぱっちりした人。

『かしこまりました。少々お待ちください。』

私は部屋を出て、店長のところに急いで行った。

『店長！奥の部屋のお客様は新人の俳優さんですか？』

そう言うと笑われた。

「Aさんってほんとに芸能人に興味ないな。

　奥の部屋のお客様はジャニーズの方だよ。」

私の背筋が凍った。