Sweetie

合鍵 ページ19

『カズマくん！？』









今日も疲れたなー。と思いながら、プレゼンの資料やっと終わった自分へのご褒美であるコンビニのチョコレートを買って、家に着いた頃。









「さみぃ、」









またペットくんに散々待てをかましてたのです。









急いで鍵を開けて。









『ごめんね』









「LINE、既読もつかねーし」









『プレゼンの資料ずっと作ってて………』









えーん、本当だよ。終わらなかったの。









「いや、勝手に来た俺も悪いけど」









『んーん、LINE見なかったわたしも悪いよ』









「じゃあ散々待て食らったご褒美」









『わあっ、』









と、後ろから抱きついくるカズマくん。









こういうシチュエーションは何度かあったけど、いくらペットといえど、まだまだ慣れたもんじゃない。









細いのにゴツゴツした腕とか、ちっちゃいのに男らしい手とか、なんかペット！じゃなくて男！になるから。









『あ、あのね？』









「ん？」









『ちょっと離して』









「なんで」









『渡したい物がっ！』









「なに」









カズマくんの腕をすり抜けて、テーブルの上に置いてある箱に手を伸ばす。









『これあげる』









「え、いーの？」









『うん、今日みたいに待て食らうの嫌でしょ？』









「いつでも来ていいの？」









『だからあげるんだよ〜』

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