NCT+1 / 3 (ページ7)

今日:10 hit、昨日:17 hit、合計:142,750 hit

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(Taeil side)
　
　
　
　
　
　
　
　
　
だから僕は絶対嫌だって言ったんだ。
　
　
　
　
　
　
　
Aがなんだか悟ったような顔をしているのが見えて、焦りのような気持ちが掻き立てられた。
　
　
　
　
　
　
　
Aがいて、ジョンウがいて、僕たちのグループなのに。事務所はファンや世間からの反応を気にして、Aを隠そうとする。
　
　
　
　
　
　
　
　
そんなことしたって、全く何の解決にもならないと思うんだけど。でも、僕たちの意見は事務所に通らないことは分かってる。
　
　
　
　
　
　
　
　
それなら、僕たちが僕たちの思うように動くのが正解だと思うんだよね。
　
　
　
　
　
　
　
　
アンコールの音楽が流れ始めて出演者がステージから降りていく。
　
　
　
　
　
　
　
　
その流れに乗って、ステージ袖のAの元に足を進めた。
　
　
　
　
　
　
　
　
「いこう、A」
　
　
「だめですよ、テイルヒョン。マネヒョンに怒られちゃいます」
　
　
「いいんだよ、そんなの」
　
　
　
　
　
　
　
いやいやと首をふるAは、今まであまり見たことのない表情をしていた。
諦めているみたいにも見えるし、拗ねた子どもみたいにも見える。
　
　
　
　
　
　
　
　
「AはNCTじゃないの？」
　
　
「……そうですけど、」
　
　
「今日の僕たちのステージはあそこだよ」
　
　
　
　
　
　
　
　
Aの手をとってステージの方を振り向くと、みんなが笑顔で手招きをしていた。
　
　
　
　
　
　
　
　
「ほら、みんな待ってる」
　
　
　
　
　
　
　
　
繋いでいた手がぎゅっと握り返される。Aが目を細めてみんなを愛おしそうに見つめながら微笑んだ。
　
　
　
　
　
　
　
　
「……テイルヒョン、一緒に怒られてくれますか？」
　
　
「もちろん。みんなで一緒に怒られたら怖くないよ」
　
　
「ふふ、そうですね」
　
　
　
　
　
　
　
　
一歩前に踏み出したAのハイヒールがコツリと音を鳴らした。
　
　
　
　
　
　