NCT+1 / 3 (ページ4)

今日:9 hit、昨日:17 hit、合計:142,749 hit

Irregular ページ4

(Winwin side)
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
「ねぇ、ウィンウィンヒョン」
　
　
「うん？」
　
　
　
　
　
　
　
　
音楽番組の待機室。衣装替えもメイクも終わって出番待ちのボク達は束の間の休憩時間を過ごしていた。待機室にあるテレビはちょうど生放送中の番組を映していて、Aがその画面を熱心に見ている。
　
　
　
　
　
　
　
　
画面の中ではピンクの衣装を身にまとったガールズグループが恋の歌を歌っている。視線はその画面に向けたまま、Aがボクの名前を呼んだ。
　
　
　
　
　
　
　
　
「私たちみたいに男のグループに女が1人とか、逆に女のグループに男が1人とか、そういうグループは他にないんですか？」
　
　
　
　
　
　
　
　
Aはアイドルに憧れてこの世界を目指したわけじゃない。
　
　
　
　
　
　
　
最初は事務所に色んなことを秘密にしておけと言われていたみたいだけど、最近は聞いたら大抵のことは教えてくれるようになった。
　
　
　
　
　
　
　
音楽を作る仕事、と言われてAは韓国に来たらしい。歌うことは好きだったし、いくつか楽器も演奏できることを話していたから、音楽の制作チームに呼ばれたんだと思っていたと。
　
　
　
　
　
　
　
そう話しながらAは、「今思えば詐欺ですよね？」なんて笑っていた。
　
　
　
　
　
　
　
そんなAにとって韓国のアイドル界は知らないことでいっぱいだ。出勤も、番組中も、いろんなことが新鮮で、気になったことをボク達によく質問する。
好奇心旺盛な子どもみたいに見える時があるくらいだ。
　
　
　
　
　
　
　
「ボクが知ってる限りではそういうグループは知らないかな」
　
　
「じゃあ私たちだけですか？」
　
　
「うん」
　
　
　
　
　
　
　
　
いつの間にか出演者がボーイズグループに変わっている。もちろん、その中に女の子が混ざったりはしていない。
　
　
　
　
　
　

　