青道恋戦記【短編集】 (ページ4)

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【小湊亮介】いつも通りですページ4

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亮「A、後でマッサージ頼む」

貴『あ、はい！』

先輩からの言葉に反射的に答えるも、その場に居た倉持がコソッと耳打ちしてくる。

倉持「おいおい、亮さんのマッサージ引き受けていいのかよ？！

あの人めっちゃうるさいぞ…」

亮「倉持ー？」

倉持「うわああなんでもないっす！！！」

黒い笑みを浮かべる亮介。

Aはそれにビビる倉持に笑いながら言った。

貴『大丈夫ですよ、倉持先輩。いつもの事ですから…』

倉持「そ、そうか？」

そう…

いつもの事。

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貴『亮介先輩、マッサージしに来まし…

ほらそうやってそういう事する。』

亮「入っていいよー」

渋々部屋の中にはいる。

目の前のテレビには俗に言うホラー映画が映っている。

そう、これがいつもの事。嫌がらせか。

貴方『イヤホン装着お願い出来ませんか？』

亮「無理。早くしてくれる？

ホラー映画見ながらマッサージとかこんな至福な時間無いから。時間縮めないで。」

貴『くぅ…っ』

うつ伏せに寝転がる亮介の腰あたりに跨って肩や背中を解す。

貴『んー、疲れてますねやっぱり』

亮「まぁちょっとね。皆も同じだけど。」

そう話すと「ぎゃー！！」っとテレビからでっかい悲鳴が聞こえてきた。

貴「うわああ！？」

亮「Aうるさい。」

貴『テレビの中の女の人の方がうるさいじゃないですか！？』

もう嫌だーと亮介の背中に項垂れてから『お終いです！』と肩を叩くと、ゴロリと亮介が突然仰向けになった。

亮「もうおしまい？」

貴『お終いですよ。私だって体がバキバキですし、そろそろ帰らなきゃ…』

そう亮介の上から離れようとするとぐいっと引っ張られる。

貴『んっ！？』

唇に当たった柔いもの。

亮「…嫌だった？」

思考が停止してる。

いきなりなんだ。

貴『……』

亮「何？」

ニヤニヤしている亮介。

貴『…からかうのは良くないですよ…』

そう小さく呟いて口元を抑えて言うと、亮介はクスッと笑った。

亮「からかってないよ？いつもの事じゃん。

ほら、もっとしようよ。」

ぐいっとさらに引っ張られて床ドン肘ドン状態になる。

普通男女逆なんだけどこの際関係ない。

触れるだけの口付けに、噛む様な口付け。

どんどんと、深いものに変わっていった。

少しして映画がエンドロールを流し始めると、亮介は唇を離した。

亮「これ以上はもたないから…また今度ね」

Aはただ頷いた。