【沢村栄純】無自覚 ページ1
☆
_______
栄「ッああああああ!!今日も投げれなかった!!!」
貴『うるっさい沢村っ!』
そう言ってゲシッと倉持の真似をして栄純を蹴りあげた。
栄「だっ!!お前暴力的すぎだぞ!!」
貴『早く乗ってよ!私荷物いっぱい持ってんの!!』
遠征の帰り。バスに乗り込もうとしているAはカラになっているボトルやタオルなど両手に持ちながら、バスの出入口でそう叫ぶ沢村にやきもきしていた。
倉「おぉい沢村!!とっとと乗れ!!」
ナイス倉持先輩!!
なんて思って「すいやせん!!」とバスへ乗り込む沢村の後を追って乗り込もうとした。
その瞬間。
貴『わっ』
荷物で足元が見えなくて段差に躓く。
ドンッ!!
貴『っぶねぇええええ!!!』
ボトルやタオルの荷物たちは無事。
ぶちまけるのは避けた。
栄「お、おい大丈夫かよA!」
貴『ててて…』
階段とかの段差で躓くとよくあるやつ。
スネを丁度ぶつけるやつ…←
ズキズキするスネをおさえつつ「大丈夫…」と言おうとするとずいっと目の前に差し出された大きな手。
貴『ほ…?』
栄「何ぼーっとしてんだよ、お前が『手』って言ったんだろ。ほら、早く立てよ?」
いや痛いって意味だったんだけど…!!
そう心で思いつつちょっとキュンとしてしまったのはとんでもなく不覚。
貴『あ、ありがとう…』
取った手はやっぱり大きくて温かくて…
そんな事を意識したらボンっと頭がショートしたので
貴『い、いつまで手ぇ握っとんのじゃ!!もう良い!!!代わりにこの荷物も持ってけぇ!!!』
栄「ゾノ先輩!?」
ゾノの口調になりつつそう命令する。
沢村は「いぇっさー!」なんて言って普通にバスに乗り込むのだけど…
貴(何意識してんだ私!!)
Aはその場で監督に「そろそろ座れ」と言われるまで蹲っていた。
22人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:天野桃介 | 作成日時:2019年5月21日 21時