絶対エースが、記憶喪失になりました。―HSJ― part3

●えぴろぉぐ● ページ25

山田side





「……あれ、大ちゃん居なくね？」



「はぁ？ アイツまた遅刻かよー」



「今日は涼介の大事な日なのにー？ ねぇ、財布？」



「まだその名前で呼ぶの？！」




「おぉ、このあだ名も思い出してるのか」



「うん、全部思い出したから"財布"ってあだ名も思い出しましたー」



「はぁっ…はぁっ……有岡大貴、ただいま参上いたしました！！」



「あーりーおーかー！！！」



「ひぇえっ、ヒカごめんっ
薮ちゃん無言の威圧怖い！ やめて助けてー！

伊野尾ちゃぁん！！」




「大ちゃん…どんまぁい」




「酷いぃぃっ」




「大ちゃん、早く着替えないと！ 間に合わないよ！」



「嘘、もうそんな時間？！ 圭人、それマジで言ってる？！」



「有岡くん、マジでヤバイよw」



「うわぁぁっ！！！！(泣」



「大ちゃん元気だなぁwww」



「裕翔爆笑しすぎでしょw」






俺の記憶が元に戻ってから数日後。



懐かしい、メンバーとの日常会話。




ほぼ毎日会ってたのに何故か懐かしく感じる。





あ、そうそう。


向田先生から、


「こんなに早く記憶を戻した人…初めてです」



と驚かれながら言われた。




多分あれだよね……メンバーに対する愛だね←




「着替えましたー！」



「早っ……って大ちゃん、ネクタイ曲がってる」


もう、ホントに世話が焼ける…とネクタイを真っ直ぐに整える。



「わ、ホントだ…山田ありがとー」



ニコッと、優しく笑う。



「こっちこそ、ありがとね

……いろいろと」




いろいろって何ー？！ と真相が知りたそうにしている彼はもうほっておくことにします←



「さ、もう大丈夫？」



薮ちゃんのその質問に、「大丈夫！」と声を揃える俺達。




「じゃあ、行こう」






今日は、俺…山田涼介が復帰します、と皆に知らせる記者会見の日。





一言、一言。



想いを届ける。






「本日から復帰させていただきます、山田涼介です！

これからも、よろしくお願いいたします！」

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