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黒に金メッシュ ページ6








「んぅ、、え、ここは ガチャ『おはよう』


目が覚めたら知らない家に、なんて俺には絶対訪れることはないだろうと思っていたが、どうやら今がそのシチュエーションらしい。

戸を開けたのは正しく昨日あったあの人なわけで。黒に金メッシュの髪か…


「あッ!俺、あの公園の前で…!」

『そ、いきなり倒れたと思ったら「やっと会えた」なんて言って涙流して気失っちゃうんだもん。俺なんかしちゃったのかと思ったわ〜』




たしかに彼の歌っていたウタと声はあとトモダチのようだったけど、昨日の俺はそういうことを勢い任せに言ってしまうくらいには酔っていたのかもしれないな…

彼の発言的に、あの日のことを覚えているのはやっぱり俺だけみたいだ。まぁお互い成長してるのもそうだが第一、たった数分言葉を交わしただけの幼児期の記憶が残っている方が変か。
俺の場合、友人ができたのが高校からなためか幼児期の記憶がちゃんと残ってるだけだろう。

単純だ。記憶は塗り替えられ薄れて消えていくものなのだから。そもそも彼が俺のこと覚えてるって体で会いたいなんて思ってる時点で気づくべきだったんだ。良く考えなくてもわかることだろう。

でも、今の俺にはそういったタラレバは全て無意味。涙腺を緩ませるだけだった。



『泣かないでよ、俺まだキミの泣き顔と寝顔しか見れてないからさ。』



俺は泣いていたのか、正直それはどうでもよかった。だって彼があまりにも優しい目で俺を見つめながら右手の親指で頬に伝う雫を拭ってくれるのだから。



彼に触れられた頬が急に熱を持ち始める。


まるで彼に恋をしてしまったかのように、彼に心底惚れてしまったかのように、彼が手を頬から離すのを名残惜しいと思ってしまった。



「ありがとう、ございます。」

気づいたらそう口にしていた。

『俺は何もしてないよ、倒れられた時はビックリしたけど(笑)酔ってたんでしょ?』


つい、あなたの歌声に、なんて言いかけたけどそんなこと言えるはずもなく。


「はい…」
と言うと、

『俺は京本大我。キミは?』

京本大我さん。名前に聞き覚えはないからきっと過去の俺も聞いたことが無いのだろう。


「松村北斗です」

『北斗か、カッコいい名前だね。』






俺は今日、死ぬのだろうか………?

何故だかそれくらい、人生で一番と言っても良いほどに心拍数が一気に上がるが自分でわかるくらい、もうとにかくとんでもないくらい嬉しい感情に支配されていた。

年上命令→←あの日のウタ



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しば(プロフ) - ぽんさん» 報告ありがとうございます!以後気をつけます!また何かありましたらコメントお願いします^ ^ (2020年9月22日 0時) (レス) id: 4f2125b82d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しば | 作成日時:2020年9月21日 23時

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