ラッキースケベから始める恋はあるのか② (ページ7)

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7話ページ7

エース「まぁいいや、監督生、左手出して」

A「え、左手…？？」

またいつものように好きだと言われてははぐらかされるものだと思っていたから予想外の出来事につい、動揺してしまう

A「な、なんで…？？」

エース「いいから、出して」

「早くしろ」と急かされ大人しく左手を差し出す、何をされるんだギュっと目を瞑り警戒していると左手の薬指に冷たい何かを感じる

うっすらと目を開け、自分の薬指を見る

A「えっ…」

そこにはキラキラと輝くエンゲージリングが嵌っていた、中央には小さな緋色の宝石が施されている

A「これって…」

エース「俺が作った」

作った…？作ったって言ったの…？

A「は！？作った！？！」

エース「そ、サイズがあってよかったわ」

指輪をはめた手をそっと持ち上げキスをされる、

何が起きたのかわからず、ぽかーんと口を開けているとそれを見たエースがぶはっと吹き出した

エース「なんだよその顔っ」

はははと口を押さえながら笑う

A「えっ、えっ、告白じゃないの…？？」

エース「お前、気付いてたのかよ…」

「気づいててわかんないフリするとか性格悪すぎ」とジト目で見つめてくる

A「…ごめん、でも、これじゃあ、まるでプロポーズじゃん！！？」

顔を真っ赤にしながらアワアワとしている私を見てニヤリと笑うと、再び手を持ち上げ軽くキスをされる

エース「トラッポラになっちゃう？」

そう言って意地悪く笑う、完璧に馬鹿にされている、わかっている、わかっているのにドキドキするのを止められない。

A「な"っに！？」

思わず声が裏返る、さっきまで主導権を握っているのは自分だと思っていたのに、一瞬でそれを覆されてしまった

悔しいはずなのに、にやけてしまう顔を見せるのが恥ずかしくて下を向いてしまう

エース「監督生」

自分を呼ぶ声が酷く甘くて、呼ばれるだけで心臓が痛い

優しく包むようにギュッと抱きしめてくるエースの背中に手を回す、

もう少しからかってやろうと思っていたのに悔しい、

やっぱりエースの方が一枚上手だったようだ