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『うぇ……人間が変形してやがる。
おれこーゆーのダメなんだよなぁ……』
「芥さん何か感じますか?」
『……んー……確かに残穢があるから何らかの呪力によって殺されてるのは確かだ。だが、人によるものじゃない。
恐らく呪霊によるもの……だけど』
「ストップ。あまり言うと虎杖くんの為になりませんので」
死体をまじまじと見ていると目の前に七海の手が来て驚いてしまう。そういえば虎杖の課外授業みたいなもんだから俺が解決したらまずいんだよな。
「芥さんは虎杖くんの事頼まれて来たんじゃないんですか」
『んいや、その手の人間からの依頼。
どーーこから情報手に入れたか知らないけど悟がその事知ってて、そこで合流したってワケ。
悠仁の事頼まれてたら七海と悠仁が会うタイミングで俺も合流するし』
たまたまだよと笑うと、頭をおさえていた。仕方ない、あの悟にまた振り回されてんだから。そーゆー所が七海に嫌われるんだぞ悟ー。
『そーだ、悠仁そこの廊下の残穢見えるか?』
「残穢?……んーーーいやまったく」
「はぁ……それは見ようとしないからです。
私達は普段当たり前の様に呪いを視認しています。
術式を行使すれば痕跡が残るそれが残穢、だが残穢は呪霊などに比べ薄い」
『よーく目を凝らしてみてみろ』
「んー……あ、見えた!」
ま、上出来か。
すると、虎杖悠仁がこちらを見てくる。
「なんでAはこの残穢が人によるものか呪霊によるものか分かるの?」
『残穢は術師によって違う。
悠仁の残穢、七海の残穢、そして俺の残穢も勿論違う。
ちょっと違うがまぁ、わかりやすく言えば指紋みたいなもんだよ。』
「芥さんは呪力の扱いは優れていますから、そういうの特に分かるんですよ」
『俺の家系がそーゆー所なの』
「へー、Aの家系か……」
『ま、姉さん以外死んじまったから、家系の存続も怪しーっての……あ、別にそんなに重い話じゃねーから気にすんなよ?
気にされた方が逆に気まずいわ』
と言うが、虎杖悠仁の表情は申し訳なさそうにしている。
別に呪術師やってれば家族の不幸なんてそう珍しい話じゃない。一族を潰したのは姉さんだし、一族の人間が姉さんを苦しめてたのは確かだから。
『だーかーら、気にすんなって!
俺の場合、仇は取れるから今は仕事の合間にソイツの事おってるワケだし』
「ソイツ…?」
『俺の姉さん、姉さんが一族を潰したからね』
「!」
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雪だるま - 続編おめでとうございます!更新楽しみにしてます! (2021年4月10日 15時) (レス) id: db12e25c78 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 続編おめでとうございます!これからも、更新頑張ってください! (2021年4月6日 11時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杜若 | 作成日時:2021年4月6日 7時