七十三話 ページ27
鉄くずの山の上に座っているローの元へ鳥が一羽来た、目障りだとその鳥を追い払おうとするが足に付けられている紙に気が付き、その紙を取り中身を見ると、簡易的な地図と"ここに来て"と言う文字が書かれたものだった。
仕方なくその紙のとおりに行くと自分より約５つほど歳が上そうな女が立っている。怪しむように睨みつけていると、女が振り返りこちらを見て顔を明るくした。
『はじめまして、えーっと、あんまり長く居ちゃうと誰に見つかるか分かんないから、コレ！』
手渡された籠の中には、丸められた米の塊…おにぎりが入っていた。不思議そうに見つめ返すと、女は分かりやすく焦る。
『お、おにぎり嫌いだった？
もしかして、知らない人間が触ったものが食べれない類の人？それなら、別のものを』
その籠を奪い、中に入っていたおにぎりに食いつく。
久しぶりのまともな食事はするりするりと喉を通っていく。自分にここまでするこの女は一体？と不思議に思うが今はそれより目の前にある食べ物を食べた。
｢……美味かった｣
『良かった！これ、飲み物ね
……あ、このキズ……もしかしてコラさん？
消毒させて、バイ菌入ったらもっと酷い傷になっちゃうから』
横に予め用意してあったのか救急箱を開け、手際よく濡らした綿を用意し、傷口へと当てた。痛みに思わず体が反応するが、目の前の女は『ごめんね』と一言。
ここであった人間の中で初めてまともな人間に出会ったローは酷く困惑する。
｢お前、何なんだ｣
『んー…ごめんね、ドフィからまだ関わるなって言われてるから、名前はまだ名乗れないや……君が正式にファミリーに入ってくれたら名前教えてあげるからね』
｢…あと、医者なのか？随分手際が良かった｣
『君を痛みつけてるコラさんがねドジしまくるからその度治療とかしてたらいつの間にか出来るようになってた』
｢コラ…さん…｣
手に力が入る、大体アイツが居なければもっと早くにファミリーに入れていただろうと。
目の前の女は突然帽子越しに俺の頭を撫でた。
『コラさんのこと嫌い？』
｢当たり前だろ！アイツあの上から鉄くずの山の上に投げたんだぞ！｣
『……それは、やりすぎだね
コラさん子供嫌いでさ、ここに来る子供を投げ飛ばしたり殴ったり普通にするんだよね』
｢アイツ、絶対に殺す…｣
『ここに入るんだったらダメだよ
コラさんはドフィの実の弟だから
…それじゃ、期待してるから』
女は籠と救急箱をもって建物の中へ消えていった
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杜若(プロフ) - miriaさん» コメントありがとうございます！徐々に多忙になりつつあるので更新頻度落ちますが頑張ります！ (2022年8月18日 0時) (
レス) id: 06c98d5373 (このIDを非表示/違反報告)
miria(プロフ) - つづきすごく気になります！更新頑張ってください！ (2022年8月17日 15時) (レス) @page24 id: 56e40795a8 (このIDを非表示/違反報告)
杜若(プロフ) - へびとかげさん» コメントありがとうございます！コメント頂けるだけでも私はとても嬉しいのでそんなことないですよ！更新頑張ります！ (2022年8月12日 18時) (レス) id: 06c98d5373 (このIDを非表示/違反報告)
へびとかげ(プロフ) - ほんと好きですぅぅぅぅぅぅ😭大事な場面でこんな不躾なコメント申し訳ありませんがめっちゃ面白いってことをホントに伝えたいです！更新ゆっくり頑張ってください！応援してます！ (2022年8月12日 16時) (レス) @page9 id: a209224dbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杜若 | 作成日時：2022年8月10日 6時
