27:Sago ページ27
Jin
『…あれ?ユンギ……?』
とある日の、昼頃だった。
自販機の近くの椅子で水分補給をしていると
前の道を横切るユンギ。
ダンスの練習の合間。
てっきり彼は作業室に篭っているものだと
思い込んでいたけど。
『おぉい、ユンギヤ〜。』
少し気になって、彼用の水も買ってから
その背中を追って呼びかける。
『あぁ、ヒョン。何か?』
『いや?ただ、ユンギが
休憩時間にせかせか動き回ってるのって
珍しいから。どうしたのかなって。』
振り向くユンギに驚く様子や
不審な様子はない。
というより問えばむしろ苦笑を浮かべられる。
なおのこと煽られる興味。
『…ヒョンは俺の事を
引き篭りか何かだと思ってるんですか?
別に、PDに少し話があったので
休憩時間に行ってただけですよ。』
『だって事実缶詰の時もあるし。
てかPD?なんで?何の話?僕らのこと?』
『いや、個人的なことです。』
だからねそれをヒョンに教えてほしいんだよ…
目線を感じ取ったのか、
ユンギが小さくため息をつく。
やー、なんだヒョンに向かって……
『…まだ、先方には何の話もしてないんです。
だからあまり、
公言する訳にはいかないんですけど。
俺が個人的に、少し。
一緒に曲を作れたらなって思う人がいまして。
その方は事務所とかはなくフリーっぽいので
ひとまずこっちの許可と、相談って感じで。
マネヒョンとPDの方に話を。』
へぇ…先方に話をしてないってことは…
『ユンギの一存?』
『そうなりますね。』
『へぇ、それ僕らも知ってる人?』
フリーの作曲家で、最近ユンギと関わった人…?
最近、別段彼が出歩いてる様子も
見かけなかったけど…
いつの間にコネクション持ったんだろう。
『知ってるかはさておき、
ヒョンも会ったことはありますね。』
………皆目検討もつかない。
『んー、いいや!
それ聞いても多分僕、分からないね?』
『はい、恐らく。』
『じゃあ、いいや!
そういえばユンギ、
さっき会った時渡そうと思って
水買ってきてたんだ。あげる。』
僕ったら、すっかり忘れていた。
左手に持った未開封の水のボトルを差し出す。
『……ずっと気になってたんですよ。
両手でボトル持ってるから。
俺も一応水飲んでるというか、
向こう置いてるんですけどね。
って。
うわぬっる。
ちょっとヒョン、
こんな人肌まで温まったような水を
渡さないでくださいよ。』
『ごめん、忘れてた。』
素直に謝るも。
『ジュース1本で許します。』
『…ヒョンにたからない!』
28:Sago→←26:Let's go get a few wines.
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朔夜(プロフ) - とこに。さん» とこに。さんはじめまして、暖かいお言葉本当にありがとうございます、、！！今回は努めてぐだらないようにしたので褒めていただけてとても嬉しいです！更新も、暇なうちに頑張りますので今後ともご愛読よろしくお願いします！ (2019年3月9日 10時) (
レス) id: f00e7030ca (このIDを非表示/違反報告)
とこに。(プロフ) - 話の全体的な疾走感が大好きです！作成されて直ぐに見つけられた自分の幸運を拝みました！無理せず更新頑張ってください！ (2019年3月9日 0時) (レス) id: 0db8f5d879 (このIDを非表示/違反報告)
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