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―――
帰還用の発射台に戻った四人は
ガレージやシャトル内を、忙しなく動き回る
翔「急げよ皆！
松潤！離陸準備はどう、いける？」
潤「OK！いつでも発射できる」
翔「相葉ちゃん、そっちは！」
雅「待って、ごめんもう少し！」
和「翔さん翔さん！
これの分解手伝ってもらってもいい？」
.
事態は何一つ好転していなかったが
各々が再認識した自分の役割
それに集中する事で
感じ始めた士気の高まり
.
シャトル内の相葉は
大野の救命パターンを幾つも想定しながら
広げた荷を選別していく
常識では手遅れと思われても
実際目にしてきた、異常なまでの生命力
……それに賭けると心に決めて
何より相葉は
痛いほど肌で感じていた
大野の生死が
チームの生死に繋がる事を――
それが自分にかかっていると
強く 切実に感じていた
でもそこに、今までのような
気負いや怯えは もうなくて
雅「……絶対だぞ
絶対 助けてやるんだからな」
その想いだけが、熱く熱く
身体中へと満ちていく
そう……此処にきて
相葉は初めて
選んだ道を、正しいと思えた
いつになっても自信が持てず
劣等感ばかりを胸に
流されるように歩んできた道
出来ない自分に嫌気がさして
腐りそうになる度に
医療を選んだ事すら悔やみ……
でも、その中でも
学ぶ事だけは諦めず
一生懸命 追いかけ続けた皆の背中
そんな自分に
初めて声をかけれる気がした
…… 間違いじゃなかったんだ
俺……この道 選んで、やっぱり良かった
そう思ったら
また胸が熱くなり
もっともっと学びたい
力をつけたい 助けたい
そんな願望が自然と握らせた拳
雅「関さん、見ててね
絶対に リーダー連れて戻るから」
.
そうして荷をまとめた相葉は
先ほどから再充填していた銃のバッテリーを抱え
今一度艦内をぐるりと見渡す
殺風景なそこに重ねたのは
帰還する自分達五人の姿
その時、ふと…
船尾の窓にくくられているスケッチが目に止まった
気になり、一度荷を置いて
そちらに向かい手にすると
紙一面に拡がっていた
美しい……地球の青
大野の描いたそれは
宇宙から見た時よりも……ずっと鮮やかに
澄んでいて
雅「こん な風に… 見てたの？…リーダー…」
そう口にした途端
ポタッと雫が青に落ち
これ以上汚しちゃ駄目だと
胸に抱いたら
余計にポタポタ 止まらなくなった
雅「……そうだよね …… 帰りたいよね
こんなに綺麗 だったんだもの」
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ほうれん草(プロフ) - 初めまして！どうしても気持ちを伝えたくて会員登録しました！現在大学生なのですが、小学校の頃から何度も読み返して楽しませていただいています…！TEMPESTは間違いなく1番好きなケータイ小説です。これからも楽しみにしています！更新ありがとうございます！ (2020年11月23日 3時) (
レス) id: f0434b5d68 (このIDを非表示/違反報告)
ペコちゃん - 毎回ハラハラしながら見させてもらってます。リーダーのその後が気になって仕方がありませんっ！更新首を長〜くして待ってます！ (2020年11月12日 20時) (レス) id: 726f26b2c6 (このIDを非表示/違反報告)
めいそん(プロフ) - TEMPESTで見させてもらった景色が何年経っても忘れられず、ふとまた覗きに来てみたら更新されていてびっくりしました！一気に読み返してしまいました。またこの世界の続きが見られると思うととても嬉しいです。更新ありがとうございます！ (2020年9月13日 20時) (レス) id: 3acd423d16 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - サハラさんの更新通知がとても嬉しいです！サハラさんが描く5人が大好きです。是非結末まで見届けたいと思います。 (2020年9月6日 14時) (レス) id: d6343d5c60 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - サハラさん、更新ありがとうございます。美しい風景描写にうっとりします。本当に大好きです。余韻に浸りながら次の更新をゆっくり待ってます。 (2020年9月1日 18時) (レス) id: 481bc4ee81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サハラ
作成日時：2018年4月13日 12時
