母と王国 ページ27
広い道路。
閑静な住宅街。
どこか見覚えのある街並みだ。
あれ？ここ、どこだっけ…
ああ、そうだ、小さい頃よく行ってたっけ。
思い出してきたら、母が隣に見えた。そして、まだ幼い自分。
いつも母は私を連れて行って、色々なお宅を渡り歩いていた。
まあ、大体は門前で追い返されていたんだけど。
その度に笑顔で私とユートピアのお話を聞かせてくれるのが大好きだった。
神の王国。
今日も聞けるかな。
五軒目の女性に門前払いを食らっても、お話への期待でワクワクしていたら、突然母がかがみ込んで私の身長に高さを合わせた。
『…………。』
母が何かを言ってる。
小声じゃないはずなのに、口は大きく開いているのに、何故か聞こえない。
私は必死で耳を澄ませた。
『…………。』
母の言葉が全然聞こえなくて焦る。
『え？なに？なんて言ってるの？』
必死で声を出すけど自分の声も聞こえてこない。
声をかけてないのに母は立ち上がってしまった。
そのまま私を置いて歩き出す。
『待って！待ってよ！』
何で声が出ないんだ！
それでも母は察したように振り返って穏やかな笑みを浮かべた。
『お母さんは選ばれし者なの。
王国に行くのよ』
選ばれし者？
王国？
どこ？
『私も連れて行ってよ！』
鳴るのは空気が漏れる音だけ。
母はそれきり何も言わずに背を向けて去る。
え、何で、行っちゃうの！？
何で、置いてくの？
私も行きたい…！
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SORA - 書いてくださりありがとうございます！気になったですけどもジヘって 誰ですか？ これからも頑張ってください！楽しみにしてます。 (2015年10月12日 18時) (
レス) id: eca726b732 (このIDを非表示/違反報告)
愁(プロフ) - junさん» うわわ！ヘヨルが好きだなんて嬉しすぎます！(Ｔ＿Ｔ) junさんニョルペンだったんですね！私もミンソクさんのあの大人っぽい感じが好きで好きでたまらなくて笑、愁フィルターを通したミンソクさんに仕上げております← いつも読んで下さって私も嬉しいです！ (2014年9月13日 14時) (レス) id: 59a98367e2 (このIDを非表示/違反報告)
jun(プロフ) - こんばんは！ミンソギヒョン大好きなヘヨル、そんなヘヨルが大好きな私。チャニョルペンなんですが、シウミンさんも大好きなのでほんと嬉しいです。あのお兄ちゃんな感じがたまりません。 (2014年9月11日 1時) (レス) id: 5f8042f930 (このIDを非表示/違反報告)
愁(プロフ) - junさん» ありがとうございます！＼(^o^)／このファンの子、書いてて一番楽しかった場面なので、楽しんで頂いて私も嬉しいです！それにしても年上相手に…この子、自分で書いといてなんですが、図太いですよね… (2014年8月31日 11時) (レス) id: 59a98367e2 (このIDを非表示/違反報告)
jun(プロフ) - 連日の更新ありがとうございます。ﾌﾌﾌ。サイン会おもしろーい!!ペンちゃん面白すぎです!!がんばれベク!! (2014年8月30日 22時) (レス) id: 5f8042f930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愁
| 作成日時：2014年7月15日 13時
