罪深き愛 【目黒蓮】

入れ違い ページ14

＊








『･･･遅い』









いくら何でも遅すぎる。



ここから1番近いコンビニは片道徒歩5分、選ぶ時間に5、6分と考えても20分経てば帰ってくるはず。


なのに40分も経ってる。


迷ったとは思えないし･･･もしかして倒れてるとか









『長袖着てるし、有り得なくはないんだよなぁ･･･』









さすがに不安になり、外出用の服に着替えてコンビニまで向かう。

いつも通る道にはおらず、コンビニ内にもいなかった。


周辺を探すしかないか･･･









『どこほっつき歩いてるんだか･･･』








この真夏に長袖の男で、背が高い人なんかすぐに見つかると思ってたのに一向に見つからない。


もしかして入れ違いとか･･･










『一旦戻ろ･･･』










来た道を再び歩くも蓮らしき人とは会わなかった。


結局戻ってきた我がアパート。




蓮が居ることを祈りながら部屋へ入ると、見覚えのある靴があった。











『っ！蓮！！』










急いでリビングに行くとなにか大きなものが飛び込んできた。


勢いに負けて床に倒れ込む



この匂い･･･蓮だ、










『ど、どうしたの･･･？』




目黒「部屋に･･･いなかったから、心配した･･･」




『蓮こそ、帰り遅くて心配だったから･･･。入れ違いになっちゃったか･･･』











私をキツく抱きしめたまま動かない蓮は少しだけ声が震えていた。



部屋にいなかったから心配だったのは本当かもしれないけど、他になにかあるんじゃないか。



この人は謎が多いからな











『蓮、落ち着いて？何かあった？』


目黒「親父に･･･っ、」


『お父さん･･･？』








目黒「もう･･･嫌だ･･･っ」














この日の蓮は、それ以上のことを話さなかった。




疲れていたのか、寝てしまった蓮は翌日の朝に起きた。


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