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81. 歪んだ愛の始まり ページ31









ということで、とある休日に辰哉の家までやってきた。



意を決してインターフォンを押すも、返事はかえってこない。

2、3回押してみても何も反応が無かった










『やっぱいないかぁ・・・帰ろう』










諦めて帰ろうとした時、突如ドアが開いた。



振り返ると上裸で首からタオルをぶら下げた辰哉が出てきた









『ちょ、裸・・・!?』

深澤「来て」

『え、辰哉っ・・・』









私の腕を引っ張って無理矢理家の中へ入れ、そのまま辰哉の部屋へ直行。


お風呂でも入っていたのか、ほのかにシャンプーの匂いがする。


部屋へ入るとすぐに抱きしめられ、首元に顔を埋めてくる










『辰哉、くるしっ・・・』



深澤「翔太から聞いた。

俺のこと、気遣ってくれたって」



『・・・うん。私もお兄ちゃんから聞いた。

辰哉のストレスになりたくなかったんだけど、

会いに来てくれないことがストレスだったんだね』



深澤「いつも俺から行って、嫌われたかと思った・・・」










辰哉を嫌うわけないのに・・・

こんなにも好きで、毎日でも会いたいのに、、










『ねぇ辰哉、どうして手を出さないの?』



深澤「っ、、」


『私がまだ子供だから?』



深澤「そんなんじゃない・・・

俺だって、今すぐにでも抱きたいし、Aが俺しか見ないようにしたい」











けど・・・



そう躊躇った辰哉の声は震えていた











深澤「Aに手出したら、もっと大事にしちゃうし、永遠に手放せなくなる・・・

そんな大事な人を、もう失いたくないんだよ・・・っ」



『辰哉・・・』



深澤「俺っ、Aいなくなったら、もう生きてけねぇよ・・・っ、


生きる意味が無い・・・」











震えた声を出す辰哉を一旦離し、背伸びをして近づく



彼の唇は、風呂上がりとは思えないほどに冷えていた











『私さ、愛の示し方とかよくわかんないけど、


辰哉に逆ナンした女とか、辰哉が他に好きになった女が出てきたら、

その人たち消したくなった』




深澤「っ!」





『ねぇ、これって愛なの?なんなの?ただの嫉妬?』







深澤「っふ、なんだ、同じこと思ってんじゃん・・・




それはね、愛だよ。










歪んだ、醜い愛──────」











私たちには純愛なんて無かった




歪んだ愛でしか、お互いを愛せない





気づいた頃には、ベッドの上で辰哉に体を委ねていた─────

82. 好き、って?→←80. 倦怠期?



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きよきよ(プロフ) - 途中、ハラハラしましたが、みんなハッピーエンドになって良かったです♡ ステキなお話ありがとうございました♪ (2022年1月19日 16時) (レス) @page50 id: d5f96808bc (このIDを非表示/違反報告)
m - いつも楽しみに読んでます! (2022年1月12日 10時) (レス) @page38 id: f159bcba7d (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - 第ニありがとうございます‼️悪いふっかさん楽しみです。でも岩本さん傷つかないで😭 (2021年12月31日 17時) (レス) @page3 id: 645033c6ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あべち | 作成日時:2021年12月31日 14時

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