【呪術廻戦】補助監督鍵ちゃん

17. 鋼のメンタルvs鉄拳 ページ19

【五条side】



補助席で酒を飲んではご飯を食べてこの上なく
ご満悦な様子のAは

さっきまで爆睡してたにも関わらず眠り始め
それから高専に到着して今に至るんだけど…


「A、割とピンチ。起きて〜」

『ん…かまぼこ……』

「何の夢見てんの」


だらんと下がった腕を起こして
寝ぼけてるからかむしろ抱きしめてくる。


違う、嬉しいけど今は違うんだよA。



夜蛾学長。僕もAも担任してもらってた。


つまり当たりはキツい。
悠仁達にはまだ優しい方だなと思うもん。
つかむしろ可愛がってない？気のせい？


学長は持っていた人形を地面に下ろすと
ソレは勢いよく僕の真後ろに回り込み


『だッ！！！！』


Aの頭を殴った。
そのおかげでようやく目覚めてくれる。




『アレ…事務室じゃん
てか何でおんぶされてんの？』

「それは置いといて目の前見て目の前」



そう。目の前にはブチギレた学長。


『何……？





……………………あ、ヤッバ』




勢いよく僕から降りると
たちまちニッコニコ笑顔に変わる。


『どーも学長お疲れ様です』

「その手に持っているものは何だ？」

『手？』



寝ていてもなお手から離れなかったビールの缶

指摘されてからそれに気づき、片手で潰して
空いてた窓からぶん投げるまで0.4秒。

ついでに自分を殴った人形も投げ捨ててた。



『何も持ってないデス』


ホンットすげぇメンタルしてるよ。
僕も笑い堪えるのに必死。


夜「…2人ともそこに正座しろ。

そして目を瞑り自分の行いを振り返れ」



思わず2人で顔を見合わせる。
お互いに身に覚えがある経験だから。
それも1回ではない。何回も。


ササっとAは僕の右に移動する。



「ちょ、Aそれズルいよ」

『無理ですホント右拳は勘弁して下さい』



学長は見た目通り力が強い。そして右利き。

僕たちは何回も2人で怒られた。
だから左拳の方が少し弱くなるのを知ってる。




仕方ない。そもそも僕が連れ回したし。




夜「本当にオマエ達はいくつになれば
マトモになるんだ？



………指導！！！！！！」



『いッ………！』

「ッてぇ…」



痛いものは痛いなぁ、いくつになっても。

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