7. 使命と運命 ページ9
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車を駐車場に止めた後、
ライズさ…ライズの隣から離れないようにして
城下町を歩く。
高緯度にあるこの国は年間を通して冷涼だが、
7月の昼間ともなれば、流石に乾いた日光が
人々を温める。
「…帽子をご着用ください。
出来るだけ顔を見られてはいけませんよ。」
どこから出したのだろうか、彼は
大きな麦わら帽子を私に渡す。
そしてそのまま下ろしていた私の髪は
踊るように動き出し綺麗に1つに編み込まれた
これは彼の『個性』。
詳しくは教えてもらっていないけれど、
『物を自在に操る個性』と言っていた。
「…ありがとう」
「いえ、従者として当然の事です」
前から気になっていた事があった。
「ライズ…1つ聞いてもいい?」
「何でしょうか」
今この通りを歩く人の多くは観光客だが
中には優雅なこの国の貴族だっている。
そういう人間は見ればすぐに分かるものだ。
「貴方…貴族の家系なんでしょう?
ここで従者として働いているのはなぜ?
城から出ようとは思わないの…?」
ライズは私の方を見ずに歩き続ける。
「…答えにくいなら別に_『思いませんよ』」
「私の家系、ベルモント家は代々ベルガート家と深い親交があります。
王家を守り、支え続ける事こそが
ベルモント一族の使命であり…運命なのです」
そこに彼の感情は見て取れなかった。
彼が何を考えているのかを読めた事は
一度たりとも無いが、どことなく
私と彼は、少し似ているのかもしれないと
勝手に思った。
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Mona(プロフ) - アヤさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます( ; ; )これからものろのろ更新ですが気長に待って頂けると嬉しいです!これからもよろしくお願いします(^^) (2019年12月8日 0時) (レス) id: bb0d022ee1 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 早く!続きが読みたくて、うずうずしています。かっちゃんとステラの葛藤が待ち遠しいです。いつまでも次の話待ってます(*´ ˘ `*) (2019年12月7日 10時) (レス) id: ffe771d046 (このIDを非表示/違反報告)
Mona(プロフ) - あすまさん» ありがとうございます!これからも亀更新ですが頑張りますね( ; ; )よろしければ他の作品も覗いてやってください(^^) (2019年11月27日 22時) (レス) id: bb0d022ee1 (このIDを非表示/違反報告)
あすま(プロフ) - 最後までいっきに読んでしまいました!とっても面白いです!更新楽しみにしています!応援しています頑張ってください! (2019年11月25日 1時) (レス) id: 0aabcfb8f7 (このIDを非表示/違反報告)
Mona(プロフ) - siroさん» ありがとうございます!これから面白くしていくつもりですので最後まで見届けて頂ければ嬉しいです(^^) (2019年10月18日 22時) (レス) id: bb0d022ee1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mona | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=academia1st
作成日時:2019年9月27日 20時