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14. 『ヒーロー』 ページ16







「…名前なんて聞いてどうすんだ」



赤い三白眼に鋭い眼光。私と似ているのは…
…髪色くらいだった。



見ず知らずの私を助けてくれた彼だからこそ、
たとえこんなに無愛想な顔だったとしても
彼に怯えたりする事は無かった。



そして彼の話し方がいわゆる、「方言」という
物に当たると分かった。

「ない」が「ねぇ」になったり
「いる、る」が「ん」になったり


ふふ、面白い。



「私の中で覚えておくだけです、貴方の事を」




そう応えるとドカっと私の隣の椅子に座り、
主人に英語でノンアルコール飲料を注文した。



グラスを受け取った彼は、口を開いた。



「…爆豪。別に覚えなくていい

俺はテメェの前には2度と現れねぇ人間だ」




「下のお名前は?」

「ンなもんまで言う必要ねェだろ」




彼の話し方は怒っているのかわかりにくい。


様子を伺おうと思ってしばらく黙ってみると
その考えに気づいたのか、溜息をついた。


「テメェが話してェっつったから
俺はここに居んだろうが、他に何もねぇのか」



別に怒っているわけでは…なさそうだ。



「…日本って、どんな国ですか?

私、一度も行った事がないんです。
自由な国とはよく聞きますが…」




10年前にも同じ事を店にいた日本人たちに
聞き続けた。



みんな答えは同じだった。

「いい国だよ、自由で。」



そして今目の前で考えている彼も

きっと同じ事を__「クソみてぇな国だ」



「…え?」


彼は続ける。



「延々と懲りずにヴィランが湧いてきて、
毎日のように誰かが殺されてる。


良い国、なんてよく他の奴は言うけどな
俺はそうは思わねェ。


まず『良い国』なんて存在しねェんだよ。


まだまだ助けれる人間が残ってんだ
そいつらが幸せに…


_あぁ、そういう意味で自由に暮らせるように
敵と戦うのが




…俺ら『ヒーロー』、なんだろうな」




グラスの中身を一気に飲み干す爆豪さん。



彼は…きっと、日本のヒーローなのだろう
言わなくたって話し方で分かる。




市民が自由に暮らせるように敵と戦う、か。

15. それで良いのかよ→←13. 異世界の人間



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Mona(プロフ) - アヤさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます( ; ; )これからものろのろ更新ですが気長に待って頂けると嬉しいです!これからもよろしくお願いします(^^) (2019年12月8日 0時) (レス) id: bb0d022ee1 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 早く!続きが読みたくて、うずうずしています。かっちゃんとステラの葛藤が待ち遠しいです。いつまでも次の話待ってます(*´ ˘ `*) (2019年12月7日 10時) (レス) id: ffe771d046 (このIDを非表示/違反報告)
Mona(プロフ) - あすまさん» ありがとうございます!これからも亀更新ですが頑張りますね( ; ; )よろしければ他の作品も覗いてやってください(^^) (2019年11月27日 22時) (レス) id: bb0d022ee1 (このIDを非表示/違反報告)
あすま(プロフ) - 最後までいっきに読んでしまいました!とっても面白いです!更新楽しみにしています!応援しています頑張ってください! (2019年11月25日 1時) (レス) id: 0aabcfb8f7 (このIDを非表示/違反報告)
Mona(プロフ) - siroさん» ありがとうございます!これから面白くしていくつもりですので最後まで見届けて頂ければ嬉しいです(^^) (2019年10月18日 22時) (レス) id: bb0d022ee1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mona | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=academia1st  
作成日時:2019年9月27日 20時

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