【五条悟】ブラックスマイル

19. 妬いている ページ21

【五条side】




翌日の早朝。

部屋を出たタイミングがAと被った。
彼女は小さめのキャリーケースを持っている。


『おはよう』

昨日の事はまるで無かったかのような笑顔。
まぁそっちのがありがたいけど。


「どっか行くの？」

『九州に3日ほど』

「早速頑張るね。頑張り屋さんだもんね？」

『さよなら』


そうしてそのまま僕の横をすれ違っていく。
からかっても全スルーね。良いよ慣れてるし。


「『さよなら』

じゃなくて『行ってきます』ね」


彼女の手首を軽く掴んで引き止める。


『離して。飛行機の時間は決まってるの』

「空港まで送ろうか？」

『ううん大丈夫。恵と一緒だから』


…ん？


「え、伏黒恵？」

『………あの子、伏黒っていうの？

出張の事は学長から聞いてない？』


あぁ、なるほど知らなかったのか。
にしても少し目開いて驚いているようだった。

「聞いてないけど…
僕は五条くんなのに恵は恵呼びだなって」

『野薔薇と悠仁も下の名前で呼んでるよ』

「僕の名前、実は悟って言うんだけど」

『うん知ってる、さよなら。


恵お待たせ。行きましょう』


伏「あれ、五条先生」


振り向いた先には恵が立ってて、僕に会釈した


「恵〜、僕代わろうか？遠いし大変でしょ」

『特級2人派遣するレベルじゃないから』

伏「………なんかすいません」



この2人に決めたの誰？学長？伊地知？
もう良いや伊地知で。後でビンタしとこ。




僕はAと一緒に任務を行った事が無い。


特級2人の派遣自体あんま無いし
あってもいつも傑と一緒で

彼女はずっと単独任務だったなー…。
そんくらい凄く強かったって事だけど。




なんの話かって？

アラサーが男子高専生(ディーケー)に妬いてるって話。



…早く帰ってこないかな。

20. 淡々と→←18. 鏡に嘘は映らない

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す