宮侑似の狐拾ったら人生変わった

声 ページ10

貴方side



侑がおかしい



『侑、どうした？』



侑｢…なんや？｣



返事はあるが空返事だ



治｢…おいツム、"戻ってこい"｣



侑｢…｣



変だ、おかしい



『侑』



侑の顔を両手で包む



『…侑、どうしたの？』



侑｢…？｣



顔をある程度近づけ、目線を合わせる



光はあるが、心ここに在らずだ



目線をそらさず、侑の目の奥を見る



『戻ってきなさい、宮侑』



侑｢…｣



侑｢…っ！？顔近いわっ、なんやねん！？｣



角｢戻った？｣



銀｢戻ったか…｣



侑｢なんや…っ離れろや、近いねん｣



『あ、ごめんごめん』



パッ、と離れる



『治、侑がこうなることよくあるの？』



治｢…おん。よくある｣



『…そっか。』



侑｢なんの話しや？｣



『…いや、なんでもない』



当の本人は記憶なしか…



侑｢…なんで皆神妙な顔しとん｣



『…あの殴り書き見たら…こうなるよ』



侑｢…さよか。｣



嫌な沈黙。



生暖かい風が私たちの髪を揺らす



銀｢…｣



銀｢…なぁ侑、あの殴り書き、誰が書いたか検討つかんの？｣



侑｢検討つかん｣



『はぁ…』



『…角名、さっきの殴り書きの紙くれる？持って帰るから。』



角｢…捨てておこうと思ったんだけど…こんなのいるの？悪趣味だね｣



『そういうことじゃないわ！』



持ち帰って、家に置いておくだけ。何かの時に使えるかもしれないからね。



侑｢…なぁ、水族館行かん？｣



『…は！？』



銀｢何言うとん…！？｣



角｢狙われてるんでしょ？行くの？｣



侑｢…人と一緒に行動したほうがええなら家にいるよりどっかに行った方がええと思って。｣



…確かにそうかもだけど…



治｢…ええんやないの？｣



『…えっ』



治｢…ツムのことは…心配やけど｣



治｢大人数で行動した方がええんやない？｣



『…まぁ、治が大丈夫っていうなら。』



そしてなぜか土曜日に水族館に行くことになった。



角名と侑と治と私



人数多いいな…



銀ちゃんは土日用事があるらしいので来ないって言っていた。

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