空 ページ9
貴方side
角「前空が好きって言ってたじゃん」
『そんなこと覚えてたの?』
角「普通覚えてるでしょ」
『えーありがとすなりん♡』
角「…」
『まじほんと無言は辞めようね』
空を見上げる
『…』
角「Aって黙ってれば可愛いよね」
『可愛いよねは嬉しいけどそれ失礼極まりないからな???』
『…空、綺麗だなぁ』
雲がふわっと少しだけひろがっているのが、好きなのだ
角「Aって可愛いよね」
『?…ありがと』ニコ
角「(ほら、そうやって笑ってたらいいのに…)」
突然可愛いよねって言われたけど自覚してますから私。
高校で何回告白されたと思ってんだ侑と競えるぐらいはされてるぞドヤ
『角名は、空好き?』
角「んー、普通」
『そっか』
『…私ね、空も好きだけど雨も好きなんだぁ』
『…自分の中の真っ黒な穢れが流れていきそうで』
角「!…Aに穢れなんてないでしょ」
『…どうだろ?』
角「…ねぇ、侑の事好き?」
『好きだよ。ずーっと好き』
角「あんな酷いことされたのに?」
『…わかってないな、角名は。』
『好きってことはさ、その人の全部が好きなの。笑ってる時も、怒ってる時も、泣いてる時も、困ってる時だって、ぜーんぶ好き』
『…ま、好きな人が困ってたり泣いてたりしたら助けてあげるけど。』
角「ふーん…」
『自分から聞いといてふーんってなにさ…』
『…でも、傷つくかなぁ』
『私だって人間だもの…』
ぽたぽたと屋上の床に涙が落ちる
角「…大丈夫だよ」
背中をとんとんしてくれる角名
角名は意地悪だけど本当は優しいんだよなぁ
『…ん、ありがとう』
『…角名のおかげで元気でたよ』
角「どうせ6時限目もサボるんでしょ?次の時間は治が来るから屋上で待ってなよ」
『へ?治来るの??』
角「当たり前」
『…なんか、すまぬ』
角「いいよ別に、銀にノート見せてもらうし」
『…ありがと』
***
角「それじゃあ治来るから、待っててね」
『うん、角名もまたあとで。』
角「ん。」
バタン
『…なーんか、皆に迷惑かけちゃったな』
いや侑のことは好きだよ?この屋上から
侑ぅぅぅううう好きだぁぁぁぁあああああ!!
って言ってもいいし。
いや言ったことあるけどね(済)
キィ
治「A」
『あ、治。』
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作者名:紅映 花 | 作成日時:2020年8月10日 0時