何もなかったかのように ページ40
貴方side
『…!?』
驚きで目を開ける
侑「…」
いや
なんで侑は何もなかったかのように佇んでんだ
というか侑が私にキスしたこと気づいてないんだ!!良かった!!ファンに殺される!!
いやもう好きな人とキスできるのは嬉しいのかもだけど今私そんな嬉しくないよ?
驚きだよ??
『…けほっ、けほっ、』
とりあえず、劇を続けなければ
***
無事、幕がおりる
『…』
『…侑?』
侑「なんや?」
『わざと?』
侑「…もしわざとって言ったらどうするん?」
『!!!』
『なん、』
侑「…なんでやと思う?」
多分わざとだ
いや、ほぼ100%わざとだと思う
あーもう
頭がごちゃごちゃでわけがわからない
『っ…』
侑「顔赤いで」
わかってる
『わかっ、てる、』
『どう、して』
侑「…なんでやろな」
とたとた、と舞台裏に戻る侑
『…多分、意地悪だ』
『だって侑が私の事好きなわけないし』
『…うんっ、大丈夫大丈夫!』
***
ダンスの公演、個人の演奏も終わり、後は明日と明後日の本祭、あとは後夜祭だ
『侑、帰ろ』
侑「おん、帰ろか」
*
『ね、侑』
侑「?」
『好きだよ』
侑「…おん」
『あれ、いつもの"喧し"はどこいったの?』
侑「喧し」
『あは!でたでた』
侑「…」
『どうしたの?暗い顔して侑らしくない』
侑「…なんでもないわ」
侑の手で私の顔をおさえつけてくる
『ちょっと、私の美形が崩れるからやめてくれない?』
侑「どこがや」
『はぁー!?!?』
『あ、家ついた』
侑「また明日な」
『うん!』
侑「…一緒に回る約束しとるし、二日目は回ろか」
『!!覚えてて、くれたの』
侑「…おん、一日目はホール担当やから、二日目な」
『うん!また明日ねっ!』
侑「…迎えに来るから待っとき」
『え』
『あ、う、ん?』
…迎えに、か、
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作者名:紅映 花 | 作成日時:2020年8月10日 0時